ニュース

DTCYとServiceNowが協業、AI時代のサイバーセキュリティ運用を支援する共同ソリューションを提供

 デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ サイバー合同会社(以下、DTCY)と、ServiceNow Japan合同会社(以下、ServiceNow)は20日、AI時代のサイバーセキュリティ運用に向けて、戦略的な協業関係に基づき両社の技術基盤、コンサルティング、実装・運用支援を組み合わせた共同ソリューションの提供を開始すると発表した。

 DTCYとServiceNowは、公共機関、金融機関、重要インフラ事業者をはじめとする国内企業等の組織に向け、分断されたセキュリティ情報を資産・リスク・証跡と結び付け、AIとデジタルワークフローにより継続的に改善できる運用基盤の構築を支援する。これにより、事後対応中心のセキュリティ運用から、攻撃リスク、未管理資産、統制されていないAIエージェントなどを可能な限り上流で特定・低減しリスクの発生可能性そのものを下げる、予防優先・自律型の運用コンセプト「Shift Zero」への移行を支援する。

 DTCYは、「未来をつくるサイバープラットフォーム」をビジョンとして掲げ、サイバーを単なる防御から、持続的な成長とイノベーションを創出する社会インフラへと再定義している。組織固有のビジネス戦略・環境に適応したサイバー戦略を攻めと守りの両面から一気通貫で支援し、人・組織・モノ・データ・テクノロジーが安全かつ自在につながる環境の実現を目指している。

 ServiceNowは、AI時代のセキュリティビジョンおよび統合ソリューション群である「Autonomous Security」を発表し、マシンスピードで動作するAIを活用したセキュリティ運用の高度化と、企業が活用するAIやAIエージェントの保護・統制を支援している。

 協業において、DTCYはセキュリティコンサルティング、実装、運用、人材育成の知見を提供し、顧客ごとの課題整理から導入、運用定着、継続的な高度化までを支援する。ServiceNowは、CMDBを中心とした資産・構成情報、デジタルワークフロー、AIをServiceNow AI Platform上で連携させ、セキュリティ情報の文脈化、優先順位付け、対応、証跡管理、規制対応までを一貫したワークフローとして支援する。

 これにより、顧客のセキュリティ運用における属人化やツール分断を抑制し、インシデント対応、証跡管理、規制対応、継続的な改善を一貫したワークフローに統合する。両社は、こうした取り組みを通じて、ServiceNowが提唱する予防優先・自律型の運用コンセプト「Shift Zero」への顧客の移行を支援する。

 両社は、ServiceNowのプラットフォームを活用し、資産、アイデンティティ、AIエージェント、NHI、OT、IoTを含む攻撃対象領域を可視化・文脈化・統制する「統合サイバーセキュリティプラットフォーム」のリファレンスアーキテクチャを共同で構築し、顧客ごとの環境に応じた導入を支援する。

 エンドポイントからネットワーク/アクセス、アプリケーション、OT、IoTに至るまで、予防優先かつ自律型のガバナンスを取り入れたエンドツーエンドのサイバーセキュリティ運用の構築と高度化を支援する。

 ServiceNowのAutonomous Securityを構成する6つの統合ソリューションは、米国立標準技術研究所(NIST)のガイドライン「NISTサイバーセキュリティフレームワーク 2.0」における統治(Govern)、識別(Identify)、予防(Protect)、検知(Detect)、対応(Respond)、復旧(Recover)への対応を目指し、各フェーズを統合したデジタルワークフローを構築する。

 各社で利用されている各種ソリューションを連携することで、IT、OT、IoT、医療機器などの資産や、人、マシン、AIエージェントを含むアイデンティティとアクセス権限を一元的に把握・統制できるプラットフォームの構築を支援する。例えば、ServiceNowに統合されたArmisの技術により資産をエージェントレスで可視化し、Vezaの技術によりアイデンティティとアクセス権限を把握・統制できる。これにより、多様な資産、アイデンティティ、AIエージェントの単一プラットフォーム上での可視化・制御を可能にし、ガバナンス強化を実現する。

 サイバー対処能力強化法、金融庁や総務省のガイドラインなど、規制要件への対応が急務となる組織に対し、ServiceNowのデジタルワークフロー基盤とDTCYの戦略的な実装力を活用し、資産管理、証跡管理、インシデント対応プロセス、リスク可視化、ワークフロー統制などの運用基盤整備を支援する。既にServiceNowを活用している複数の金融機関に対して、規制要件への対応支援を進めている。

 AI時代に見合った継続的なサイバーセキュリティ運用を実現するため、DTCYが脅威の監視・検知から対応・復旧まで、エンドツーエンドでセキュリティ運用をカバーする。さらにマネージドセキュリティサービスとしても脆弱性管理、資産管理などを提供することで、顧客が必要な運用基盤を段階的に整備しながら、継続的に改善できる環境を提供する。

 さらに両社は、監視・検知から対応・復旧における高度化・自律化を実現するAI駆動のマネージドセキュリティサービスの提供を目指す。アラートの相関分析やトリアージ、優先順位付け、修復のオーケストレーションをAIが担うことで、セキュリティオペレーションとインシデントレスポンスを人手中心の事後対応から、よりインテリジェントな予防優先・自律型の運用への転換を支援する。