ニュース

日立、予兆検知と故障診断AIを連携させたプロセス製造業向けフィジカルAIソリューションを開発

 株式会社日立製作所(以下、日立)は20日、データの変化から設備の故障リスクを事前にとらえる予兆検知とAIエージェントを活用した設備故障診断を連携させ、プロセス製造業向けのフィジカルAIソリューションを開発したと発表した。企業がこれを利用すると、属人化の解消による「高度な安定操業」と「保全業務の抜本的な効率化」を実現できるという。

 このソリューションは、プラントにおける異常の検知から、具体的な故障要因の特定、最適な処置方法の提示に至るまでのプロセスをシームレスにつなぎ、突発停止の未然防止と保全業務の効率化を支援するもの。日立ハイテクソリューションズのプロセス挙動解析システム「BD-CUBE」による異常検知と、日立のHMAX Industryのラインアップの1つである設備故障診断AIエージェント「現場サポートAIナビ」をリアルタイムに連携させ、検知と故障診断を高度に融合させているという。

 具体的には、プロセスデータ(温度、圧力、流量など)から「BD-CUBE」がとらえた“いつもと違う状態”のアラート(異常スコアなど)をトリガーとして、「現場サポートAIナビ」に自動で連携する。その後、AIエージェントが、受け取ったタグ情報と設計図面(P&IDなど)や過去の保全記録などを組み合わせて、原因候補と対応案を自動で提示する仕組みだ。

 これら2つのシステムが連携することで、異常の察知から原因特定、対策案の策定までがタイムラグなく自動で完結する。そのため、これまでは熟練技術者の経験や勘に依存していたアラート発生後の診断プロセスを標準化し、初動の遅れによる甚大な突発停止リスクを未然に防げるという。

 さらに、原因究明や対応策の検討にかかる時間が短縮されることで現場の業務負荷を軽減し、人手不足が課題となる中でも、限られたリソースで迅速かつ質の高い持続可能な設備保全体制の構築を可能にするとしている。