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安藤ハザマ、NTT、1Finityの3社、トンネル坑内の遠隔施工管理の実現に向けてIOWN技術を活用した実証実験を実施

 株式会社安藤・間(以下、安藤ハザマ)、NTT株式会社、1FINITY株式会社(以下、1Finity)の3社は19日、安藤ハザマが施工中の山岳トンネルの建設現場において、IOWN技術を活用した山岳トンネルでの大容量高速データ通信の実証実験を実施したと発表した。

 同実証実験は、建設現場のDXの推進に向けた「トンネル工事現場の革新に向けたユースケース」の取り組みを進めた。

 発破や坑内湧水など、通信機器にとってオフィスや局舎とは異なる条件が揃うトンネルの坑内環境に合わせた運用が可能な光通信ネットワークを構築し、通信実効性および運用上の課題を明確化した。これにより、従来は難しかった坑内の8K映像や点群などの大容量データを、遠方のオフィスやデータセンターに適時に伝送することを可能にする。

トンネル工事現場の革新に向けたユースケース

 実証実験は、東海北陸自動車道(4車線化)椿原トンネル工事で実施し、トンネル坑内に光ファイバーケーブルを1100m敷設し、切羽から100m間隔で6台の光伝送装置を設置した。さらに、1000kmの長距離通信環境を模擬し、IOWN APN、トンネル坑内光通信ネットワーク、無線を介した遠隔施工管理に必要なユースケースの実現性を確認した。

 光通信ネットワーク区間においてはパケットロスなし、ジッター(通信遅延のばらつき)は100ナノ秒以下を維持し、24時間以上の連続稼働を確認した。また、粉塵、振動、湧水などがあるトンネル坑内環境における、IP65規格の収容箱内に設置した通信機器の安定動作も確認した。

 さらに、WiGigを用いて、通信機器の設置間隔である100mかつ遮蔽物がある場合でも、0.2mmのひび割れの目視確認に必要な通信帯域(通信に使用される電波・光などの周波数の幅)を確保した。15台のカメラに相当する映像監視データの通信を継続しながら、約20GBの3次元計測データを坑内から現場事務所まで約1分間での伝送を実現した。

 これにより、1000km離れた拠点を想定した遠隔検査における4K映像と音声の伝送およびトンネル坑内の幅0.2mmのひび割れを発見可能であることを確認するなど、技術的な有効性を確認した。

 3社は、複数のトンネル現場、遠隔オフィス、データセンターを接続した運用トライアルへ展開し、建設現場のオートメーション化および施工管理の高度化に向けた検証を計画している。さらに、2027年度以降、段階的な実運用に向けて検証を進め、運用トライアルで得られた知見をもとに実環境での有効性を検証する。