富士通、ブロックチェーン技術を活用した地域スタンプラリーの実証実験を開始

　富士通株式会社は16日、千葉県千葉市の後援、株式会社千葉銀行の協賛を受け、ブロックチェーン技術を活用した地域スタンプラリーの実証実験を、千葉市中央区の千葉銀座通りを中心に実施すると発表した。

　地域スタンプラリーは、地域の金融機関・地場企業や自治体と連携し、その地域に縁のあるアニメ・スポーツ・観光地・グルメなどのコンテンツを活用することで、地域に人を誘致する。

　今回の実証実験では、3月20日から3カ月程度、千葉県が舞台のライトノベル「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」とコラボレーションしたスタンプラリーを、千葉県千葉市中央区の千葉銀座通りを中心に実施する。作品の世界観を引き出し、スタンプを貯めるだけではなく、体験型の要素を盛込んだイベントを行う。

地域スタンプラリーの全体イメージ

　富士通では、スタンプラリーのサービスを通じて、参加者の行動データを収集・蓄積し、分析する。分析したデータは個人を特定できないように加工した状態で、地域の金融機関・地場企業や自治体に提供していく。

　データを活用することで、新商品の開発・マーケティングや、地方創生に活用できる地域の周遊経路の最適化などが期待できると説明。また、スタンプラリーにブロックチェーン技術を活用することで、履歴の変更が事実上困難になり、過去のすべての取引履歴が残り続けるという透明性と信頼性の高さを実現し、コンテンツ利用料の精算管理、スタンプの発行管理、参加者の動線把握などが行えるとしている。

　イベントを推進するにあたり、千葉銀行とはベンチャー企業と金融機関のマッチングの場である「Financial Innovation For Japan」を通じて連携。カレンシーポート株式会社、株式会社ヤマップとは、富士通の「MetaArcベンチャープログラム」を活用し、技術支援を受ける。また、スタンプラリーのウェブアプリケーションの構築などは、富士通内の新ビジネス企画支援プログラムである「金融サービスリーンスタートアップ企画プログラム」を活用する。

　富士通では今後、日本全国の各地域でさまざまなコンテンツを活用した地域スタンプラリーを実施し、地域の金融機関や自治体と共に地方創生に積極的に取り組んでいくとしている。