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クラウドセキュリティ市場は今後も拡大、2020年には193億円に

 IDC Japan株式会社は15日、国内クラウドセキュリティ市場に関する2015年の調査結果と、2016年~2020年の予測を発表した。それによると、2015年の同市場は前年比19.1%増の66億円。2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR)は23.8%で、売上額ベースの市場規模は、2020年には193億円に拡大すると予測している。

 同社では、パブリッククラウド環境へのセキュリティ対策製品市場をクラウドセキュリティ市場と定義。「クラウドシングルサインオン」「クラウドセキュリティゲートウェイ」「その他クラウドセキュリティ」の3つの機能セグメントに分類して、市場規模算出/市場予測を行っている。

 現在、企業においてパブリッククラウドやモバイルデバイスの利活用が進展し、ITリソースがパブリッククラウド上に展開されるケースが増加することから、パブリッククラウド上のITリソースを保護するため、クラウドシングルサインオンやマルウェア対策への需要が引続き高く、市場をけん引していくとIDC Japanでは見ている。

 なお同社は、ITシステムはオンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境が進展し、イントラネットとインターネットの境界があいまいで、境界領域を設定することが難しくなっていることから、境界防御によるセキュリティ対策の限界が顕在化するという点を指摘。

 ハイブリッド環境では、ポリシーを一元的に管理し、ITリソースの活用状況を監視するクラウドセキュリティゲートウェイのソリューションが有効であり、急速に需要が拡大すると予測している。

国内クラウドセキュリティ市場 機能別売上額予測、2014年~2020年(出典:IDC Japan)