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「年内に国内1000万ユーザーを達成しTwitter事業を加速」デジタルガレージTwitterカンパニー佐々木カンパニーEVP


 2010年最初のゲストは、日本国内におけるTwitterのビジネス推進を手がける、デジタルガレージTwitterカンパニーのEVP(副社長)の佐々木智也氏です。鳩山首相の公式Twitterがスタートするなか、活気づくTwitterビジネスですが、2010年が果たして本格的な大ブレークの年となるのか、佐々木さんにお伺いしました。


佐々木 智也(ささき ともや)
株式会社デジタルガレージ 上級執行役員 グループCEO室 / マーケティング担当 兼 Twitterカンパニー カンパニーEVP
株式会社CGMマーケティング 取締役COO

1995年、広告代理店。2001年、北海道新聞社デジタルメディア戦略室にて次世代ビジネス検討とネットビジネス開拓を推進。2005年、デジタルガレージ入社。デジタルガレージグループの戦略事業に携わる。DGメディアマーケティング取締役。2006年、デジタルガレージ・電通・CCI・ADK 4社の合弁会社CGMマーケティングの設立に伴い、取締役COOに就任(現任)。デジタルガレージ上級執行役員グループCEO室/マーケティング担当を兼任。JIAA新領域ワーキンググループメンバー・WOMJapan理事。


TwitterカンパニーのEVPに就任

小川氏
 あけましておめでとうございます。昨年はTwitterにとってはいい年でしたね。


佐々木氏
 ええ。Twitterの国内事業を推進するわれわれデジタルガレージも、昨年11月28日に「Twitterカンパニー」を立ち上げ、本格的な支援業務に取り組み始めています。


小川氏
 そうでしたね。


佐々木氏
 Twitterカンパニーは米国本社側と同期してユーザー数の確保と顧客満足度の向上、そしてその結果として事業化支援をする部門です。僕はいまそこのEVP、日本語でいうと副社長というポジションにあります。

 同時にCGMマーケティングのCOOも兼務しているわけですが、CGMマーケティングは2006年に設立された、ブログ、SNSといったCGMを活用した広告やマーケティングのお手伝いをする会社なので、TwitterカンパニーはTwitter本社に近い立ち位置、逆にCMGマーケティングはお客さまである企業側に近い立ち位置での仕事になります。


小川氏
 Twinaviなどのサイト運営はCGMマーケティング側?


佐々木氏
 Twitterの入門・導入サイトとしてのTwinavi(http://twinavi.jp/)はCGMマーケティングの運営ですね。


Twitter米国本社もスタッフが100名を超える

小川氏
 佐々木さんご自身は元代理店だとか?


佐々木氏
 そうです。

 もともと新聞社系列の広告代理店に9年いました。いろんな部署をわたりましたが、始めはベタな4マス(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌)や、チラシ、看板のような媒体も扱っていました。そこから徐々にネットに対応していかないとならないという思いが強くなり、新聞社の中のデジタル戦略室へ異動したんですが、そうこうしているうちに、その会社がデジタルガレージから出資を受けまして、その縁でデジタルガレージに移ることになりました。ですから、新聞社がやるべきと考えていたビジネスがいま、立場は違うが自分が推進している格好になりますね。


小川氏
 Twitterが2009年に国内でここまでブレークすると考えた人はあまりいなかったような気がします。僕は2009年1月のブログのエントリーで今年は間違いなくTwitterがくる、国内のSNSもTwitterの影響を大きく受けると書いたのですが、そのときには散々な批判を受けました(苦笑)。

 佐々木さんにとって、というより、米国側の“中の人”はTwitterとは何だと思っているのでしょうか? 単なる140文字のミニブログというのであれば、ほかにも同様のサービスは数多くあったわけですから。


佐々木氏
 そうですね…。Twitterのメンバーはみな、世界のコミュニケーションを新しくデザインしたいと思っているんだと思います。新しい革命的なことといいますか、社会的なインフラになれればいいと考えているんだと思いますよ。


小川氏
 僕は自分の著書(『仕事で使える!超Twitter入門』(青春出版社))でも紹介しているのですが、「ユーザー数が10億人になればTwitterは地球のパルス(鼓動)になれる」という目標が好きです。それにはもっと成長を早めていかねばならないですね。


佐々木氏
 米国で成長が止まった?と言われたりしましたが、そんなことはありません。Webベース(=Twitter.comでのアクセス)だけを見ればそう見えるかもしれませんが、クライアントツールやモバイルからのトラフィックは計測されていません。Twitter自身、半年でスタッフが急増していて、今は110名。先週20名入ったくらいです。

 国内では正式な告知はしていないが、230万人は超えているはず。PCのインプレッションだけでみてもそれは明らかです。


アメーバなうは競合というより協業相手

小川氏
 mixiヴォイスやアメーバなうなど、国内でも類似サービスが出てきています。特にアメーバなうは完全にTwitterを事業として意識しているように思いますが、率直にいって彼らをどう見ているのでしょう。


佐々木氏
 アメーバなうに関しては、Twitter内でもあれをコピーキャット(先行者を猿まねすること)として、若干批判的な見方をする者もいるようです。例えば、フォロー/アンフォローというコンセプトなどは明らかなマネですし。

 だからアメーバなうに限らず、そうしたクローンサービスを排除したいという意見もあれば、ツイート文化を作っていくうえで連携していったほうがいいのでは、という意見もあります。僕の考え方としては、アメーバなうはオープンなサービスでもないしワールドワイドではない以上Twitterとは異なるので、競合よりも共同で仕事を作っていける相手だと考えます。同じサイバーさんのサービスでもプーペガールとはTwitterは連携しています。プーペは海外ユーザーが多いということもありますしね。


小川氏
 僕たちはガールズログ(http://girlslog.jp/)というサービスを持っているのですが、年末に堀江貴文さんが、サイバーエージェントはアメーバなうをやるよりガールズログと同じことをやればいいのに、とブログに書かれていました(笑)。


佐々木氏
 拝見してます(笑)。


小川氏
 それがどういう意味かというと、ガールズログの仕組みは、いってみるとTwitterクライアントの一つだということです。読んだり書いたりするためのクライアントは、例えばTweetieとかHootsuiteなどがあるし、うちのSM3もその一つだと思うんですが、ガールズログは「読ませるためのクライアント」なんです。


佐々木氏
 分かります。


小川氏
 PCでもMacでもケータイでも、同じドメインで表示できて、Twitter本体よりもリッチな表現力を持つ。国内だとTwitterはケータイ向けにはtwtr.jpという、PCとは違うドメインを提供してらっしゃいますが、あれは分かりづらい。だから読ませるためのクライアントが必要だと思って作りました。


佐々木氏
 アメーバなうも一種の読ませるクライアントだと思いますが、サーバーサイドも全部自前でトラフィックを自社でさばかなくてはならないですから大変ですよね。


小川氏
 (サイバーエージェントの)藤田さんはアメーバなうが3月までに成功しなかったら撤退すると話してましたが、アメーバなうが自前のサービスをやめてガールズログ化したらイヤだな、と内心ビクビクしてます(笑)。


佐々木氏
 藤田さんには、Twitterを使えばいいじゃないですか、とおススメしたりしています(笑)。


国内1000万ユーザーを視野へ

小川氏
 ちなみに本国では既に行っているセレブ向けの本人認証を日本でも始めたんですね。


佐々木氏
 はい。第一号は鳩山首相ですね。申請はtwinavi経由でしていただければ、Twitter本社への申請をわれわれが代行します。


小川氏
 Twitterは今後も無料サービスを続けるんですよね。公認サービスも無料で。


佐々木氏
 そうです。

 Twitterアカウントはお金をとらず、周辺サービス提供してもうけるというモデルです。ビジネスモデルでいうと、GoogleやYahoo!などの検索大手にTwitterの投稿内容をリアルタイムに検索させるためのインデクシング契約をしたことによって黒字化しました。(共同創業者の)ビズ・ストーンもいっていますが、企業向けのサービスも徐々に開始します。

 例えば、Twitterの1アカウントに複数人数でつぶやくことができるようになります。つまり、個人アカウントの署名情報を持った状態で、企業アカウントにつぶやくことができます。APIも公開される予定ですので、クライアントツールの設計者にも朗報でしょう。また、効果検証ツールも出す予定です。


小川氏
 それはいいですね。楽しみにしています。


佐々木氏
 あとは、ユーザー数をどう伸ばすかですが、日本では十代にはリアル、二十代にはアメブロなどのサービスがメインストリームにあって、そのあたりのユーザーをどうシェアしていくかの戦略を練らないとならないですね。

 Twitterもようやく認知されてきて、テレビ番組が活用したりしてくれています。議員さんの議論の活発化もあるし、今後は一般ユーザーがもっと楽しい使い方や、まとまったコミュニティでの使い方、例えば主婦が楽しむための手法とかを提案していかないとならないですね。


小川氏
 具体的なマイルストーンは?


佐々木氏
 今年中に1000万人ユーザーの達成を目標にしたいですね。大きく出たかな(笑)?


小川氏
 いや、可能性は十分でしょう。ビジネス面では?


佐々木氏
 そうですね、ユーザー数が1000万人いけば、広告ビジネスは成立すると思います。ユーザー数200万で、PCだけで2億インプレッションあります、その5倍となればメディアとして成立するでしょう。

 それと、やっぱり企業利用をもっと増やしたいですね。


小川氏
 分かりました。僕たちもできるだけその一助になるようがんばります(笑)。

 2月4日にはアップルストアで僕たちの主催セミナーにお呼びしていますが、ぜひそのあたりの突っ込んだお話をお願いします。(イベントタグ:#wbs20)


佐々木氏
 分かりました。今後のTwitterの展望やビジネス事情等、できるだけご紹介したいと思います。





小川 浩(おがわ ひろし)
株式会社モディファイ CEO。東南アジアで商社マンとして活躍したのち、自らネットベンチャーを立ち上げる。2001年5月から日立製作所勤務。ビジネスコンシューマー向けコ ラボレーションウェア事業「BOXER」をプロデュース。2005年4月よりサイボウズ株式会社にてFeedアグリゲーションサービス 「feedpath」をプロデュースし、フィードパス株式会社のCOOに就任。2006年12月に退任し、サンブリッジのEIR(客員起業家制度)を利用 して、モディファイを設立。現在に至る。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス) などがある。

2010/1/19/ 09:00

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