日本SGI、「InfiniBand QDR」採用のブレード型クラスタサーバー


SGI Altix ICE 8400

 日本SGI株式会社は6月1日、ブレード型クラスタサーバーの新製品「SGI Altix ICE 8400」を発売した。

 同製品は、ブレード型のクラスタサーバー。「SGI Altix ICE 8200」の後継モデルで、CPU×2基搭載のブレードを専用ユニットに最大16枚搭載し、42Uキャビネットに最大4ユニット搭載できる。

 キャビネット内の機器を接続するインターコネクトには「InfiniBand QDR(Quad Data Rate)」を採用。ブレードを格納した専用ユニット同士をつなぐための内蔵スイッチにも豊富なポートを装備することで、他社製品に比べて3倍の広帯域幅を実現したという。

 InfiniBandインターコネクトは各ユニットに統合されたビルトイン設計で、ユニット内はケーブルを使用せずにブレードを増設可能。ユニット間のスイッチも内蔵なので、外部スイッチが一切不要。障害発生のポイントとなるコンポーネントを極力排除することで、耐障害性を向上している。

 CPUは、Xeon 5500番台/5600番台、Opteron 6100シリーズに対応。AMD製CPUを搭載した場合、キャビネットあたり最大128プロセッサ、従来比2倍の最大1536コアを実現。システム全体を拡張することで、最大6万5536ノードの大規模クラスタが構築できる。

 また、性能を最大限に引き出すためのライブラリやツールで構成される「SGI ProPack」の新版「同 7」が利用可能。SGI ProPack 7を搭載したAltix ICE 8400では、SPEC MPI2007ベンチマークの1つである「SPEC MPIL2007」の結果において、51.3の世界記録を達成している。

 OSには、SUSE Linux Enterprise Server、Red Hat Enterprise Linuxが選択可能。

 参考価格は、Xeon 5600番台192コア、192GBメモリ、SUSE Linux Enterprise Server 11、SGI ProPack 7、SGI Management Center、42Uキャビネットといった構成で2208万4000円(税別)。Xeon搭載モデルを6月上旬より、Opteron搭載モデルを2010年第3四半期より出荷する。




(川島 弘之)

2010/6/1 11:57