ぷらっとホーム、スケールアウト型クラスタストレージ「CloudStation dSS」

10GbE接続にも対応し、最大1ペタバイトまでの拡張が可能

CloudStation dSS

 ぷらっとホーム株式会社は5月27日、スケールアウト型クラスタストレージ「CloudStation dSS」を販売開始すると発表した。出荷は6月末より開始する。

 CloudStation dSSは、複数のストレージサーバー(ノード)を連携させ、1つの仮想的なストレージとして利用できるクラスタストレージ製品。大規模グリッド計算に用いられる分散処理技術を応用した独自エンジン「dSS engine」を採用し、仮想ストレージの構築を実現している。

 スケールアウト型のアプローチを採用し、ネットワークに追加するだけで容易に容量を拡張できる点が特徴で、データ量が増大する企業のストレージや、アーカイブ/バックアップ用途などにおいて、効果的に利用可能。また、ノードを増やすごとにアクセス性能が良くなるのもスケールアウト型の特徴で、特にリードのパフォーマンスを向上させられることから、Web配信サーバーや動画サーバー、ゲーム/映画などの制作素材を置くサーバーなどで、効果的に利用できるとのこと。

 信頼性・可用性の面では、マスターとなるノードがなく、すべてのノードが同じデータベースを持ち、同じ処理プロセスで動いている仕組み上、どのノードが故障してもサービスが停止することはない。加えて、クラスタを構成する別のノードに、ファイルの複製を[持たせることが可能で、複製数は条件によって変更することも柔軟にできるほか、ノード内では12本のHDDでRAID 6を構成しており、HDDの障害にも備えている。

 インターフェイスは1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポートを標準で搭載。さらなる高パフォーマンスが必要な場合に備えて、10GBASE-CX4のオプションも用意される。ユーザーは、これらのネットワークを介して、NASのように接続できるほか、C言語用APIや専用のPUT/GETコマンドを使用しての接続にも対応。いずれの場合も、クライアント側には専用のソフトウェアをインストールする必要がある。

 価格は、2ノードが含まれる初期構成が458万円、増設用ノードが198万円。1ノードには2TB SATA HDD×16が搭載され、最大36ノード(1PB)までの拡張を行える。


(石井 一志)

2010/5/27 11:00