日本HP、レガシーシステムからの移行支援ワークショップ

9テーマの議論で移行の課題を洗い出し

エンタープライズサービス事業統括アプリケーションサービス統括本部 ソリューションコンサルティング本部長の内藤剛氏

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は5月17日、レガシーシステムから最新システム基盤への移行を支援する「アプリケーションモダナイゼーションサービス」を拡充し、同日より「HP アプリケーションモダナイゼーション・トランスフォーメーション エクスペリエンス ワークショップ(以下、ワークショップ)」の提供を開始した。

 このワークショップでは、移行を検討する企業を対象に、移行にあたっての課題をさまざまな角度からディスカッションし、短期間で現状の問題把握と解決に至る実行計画の策定を支援する。

 これにより「どこから手を着けたらよいのか分からない」「システム以降の知識が不足している」「投資対効果が把握できない」などの問題が解消できるという。

移行にはさまざまな課題がつきまとう日本HPでは7つの“Re”で移行するフレームワークを整備している
ワークショップの風景。9つのテーマパネルに沿って議論する

 日本HPのコンサルタントがまとめ役となり、顧客への事前アンケートを踏まえて、半日間から1日のディスカッションを実施。題材としては、「シーン・セッティング」「モダナイゼーション戦略」「データセンター・トランスフォーメーション」「人およびプロセス」「アーキテクチャ」「利用可能なテクノロジー」「アプリケーション・ライフサイクル」「ビジネス成長」「ロードマップの策定」の9種類を用意。

 そもそも、「なぜ移行が必要なのか」「コストをどう抑えるか」などを議論しつつ、「とあるお客様はインフラ面から最適化することで、うまくコストを削減していた」(内藤氏)などの事例に基づいたアドバイスも行うという。

 ここで明らかになった課題は、その場で1つのパネルに整理され、ワークショップの成果物としてまとめられる。ワークショップ終了後には、この成果物を基に、日本HPのシステム移行経験を生かして分析レポートを作成、実行計画の策定を支援する。

 なお、同様のサービスとして2009年5月には、レガシーモダナイゼーションサービス「AMod」を提供している。ここでもアセスメントを実施するが、「こちらは移行にまつわる課題を深掘りして、数カ月の期間を要するのに対して、ワークショップではより迅速に、より全体的な状況を把握できる点、『人およびプロセス』など周辺トピックも扱う点などが特長」(エンタープライズサービス事業統括アプリケーションサービス統括本部 ソリューションコンサルティング本部長の内藤剛氏)と、今回のワークショップの意図を説明した。

 価格は40万円から。参加人数は7名まで。ヒアリングシートの粒度、レポートの厚さや半日か1日かなどに応じて、100万円から150万円ほどに変動するケースがある。なお、6月28日から7月2日までの間、3社先着の無償提供キャンペーンを実施する。




(川島 弘之)

2010/5/17 15:45