米EMC、仮想ストレージ戦略を実現する「VPlex」アプライアンス発表


 米EMCは5月10日(米国時間)、大規模データを高速に移動して仮想ストレージサービスを実現する最新アプライアンス「VPlex」を発表した。プライベートクラウド/サービスを拡充するもので、まず2機種の提供を開始した。

 EMCは、現在サーバー仮想化が実現していることをストレージでも実現する仮想ストレージ戦略を打ち出している。仮想ストレージは、複数のストレージアレイを単一のリソースプールとして扱うことで、ユーザーが遅延を感じることなくどこからでもアクセスできる。

 VPlexは、同社が2008年に買収したカナダのYottaYottaの高度分散キャッシュプロトコルとフェデレーション技術「FAST」を利用して、遠距離間のデータ同期で問題となる遅延、帯域などの問題を軽減する。スケールアウト手法による拡張性も特徴で、プライベートクラウド内でのデータ移行のほか、災害復旧などの用途にも利用できるという。

 同日、単一のデータセンター向けの「VPlex Local」、100km内にあるデータセンター間で利用できる「VPlex Metro」の2機種を発表した。Intelのデュアルコア「Xeon」を搭載したプロセッサボードを持ち、EMCおよびEMC以外のストレージに対応する。価格は77,000ドルから。

 さらに2011年には、対応距離を大陸間に拡大した「VPlex Geo」、世界をカバーする「VPlex Global」の2機種を投入する計画だ。


(Infostand)

2010/5/11 09:13