大塚商会、IFRS導入支援コンサルティングを提供


 株式会社大塚商会は5月10日、「IFRS導入支援コンサルティング」を上場企業向けに提供すると発表した。企業の国際会計基準(IFRS)導入に際して、方針策定・分析計画、設計、導入、運用の4つのフェーズに分け、ITシステムの見直しも含めたコンサルティングを実施するもので、5月11日より提供を開始する。

 IFRSの導入では、さまざま領域での対応が必要になることから、大塚商会では、初期の方針策定・分析計画フェーズで課題の明確化と優先順位付けを実施。重複作業などの無駄を減らし、IFRSのスムーズな導入を支援できるようにしている。

 具体的には、まず「方針策定・分析計画」フェーズで、IFRS導入による影響の理解、各領域における具体的な対応の確定と優先順位付けを行う。続いて、ここでの優先付けに基づき、導入基本方針の策定などを実行し、「会計・財務」「経営管理」「業務プロセス」「情報システム」「人材育成」といった領域において、個別導入計画を立案する。

 続く「設計」フェーズでは、個別の導入計画に基づき、各領域での具体的な対応を確定することを支援。次の「導入」フェーズでは、必要なツールの整備やシステム導入など、IFRS適用に向けた準備を支援するほか、運用を開始する「運用」フェーズにおいても、IFRSによる財務諸表の作成や、継続した改善活動を支援するとしている。

 なお、IFRS導入の初期段階では、「方針策定」フェーズのみ実施し、その結果を受けてプロジェクトを立ち上げる方法も考えられるため、このフェーズのみを切り出したコンサルティングメニューも用意される。

 価格は、「方針策定」フェーズが100万円(税別)から、「方針策定・分析計画」フェーズが500万円(同)からで、その他のフェーズは個別見積もり。大塚商会では、初年度に20社への販売を目標としている。


(石井 一志)

2010/5/10 17:42