NTTデータ、フルOSSによるプライベートクラウド構築サービス

　株式会社エヌ・ティ・ティ・データ（以下、NTTデータ）は4月8日、プライベートクラウドを構築する「フルオープンソースソフトウェア（OSS）クラウド構築ソリューション」を発表した。エヌ・ティ・ティ・データ先端技術株式会社から「BizXaaS クラウド構築サービス」のラインアップとして、同日より受付を、2010年上期中に提供を開始する。

　フルOSSクラウド構築ソリューションは、プライベートクラウド環境構築を支援するもの。OSSを全面的に採用することで、初期導入費用を抑え、柔軟なカスタマイズを実現する。

　特徴は、利用者によるセルフサービスを実現している点。例えば、CPUやメモリ容量などを利用者自らが使いたいだけ設定し、クラウド運用者側との特別な手続きなしに直接利用できる。これを実現するために「Eucalyptus（ユーカリプタス）」クラウド基盤を採用。これは、Amazon Webサービス互換のAPIを持つOSSで、仮想化技術としてXen/KVMを利用できる。

　Amazon Webサービス互換であることを生かし、同ソリューションで使用する仮想マシンイメージとAmazon Webサービスで使用可能な仮想マシンイメージの相互変換にも対応する。

　加えて、Eucalyptusに不足していたLDAP認証機能、ユーザーごとのリソース管理制限機能などを追加。GUIツールによる仮想マシンのグループ管理機能、バージョン管理機能なども実装し、簡単に仮想マシンを利用できるほか、複数の仮想マシンを利用した複雑なシステム開発も可能にしている。

　Windowsの仮想マシンイメージにも対応。Windows上でのアプリケーション開発にも利用できる。

　NTTデータでは業界・業種を問わず、社内向けのITサービスを持つ企業、あるいはデータセンターの運営を検討する企業に向けて提供する方針。導入するシステム規模は応相談。価格は個別見積もりとしている。