テラデータがDWHプラットフォームを一新、SSDモデルも近日発売へ


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 日本テラデータ株式会社(以下、テラデータ)は3月5日、DWHアプライアンスの最新機種として、入門用の「Teradata Data Warehouse Appliance 2580(以下、Teradata 2580)」、超大容量データ分析用の「Teradata Extreme Data Appliance 1600(以下、Teradata 1600)」、最上位モデルとなる「Teradata Active Enterprise Data Warehouse 5600(以下、Teradata 5600)」を発表した。同日より販売・出荷を開始する。

 Teradata 2580は、入門用のDWHや特定の分析アプリケーション専用システムに最適なモデル。最新のクアッドコアXeonとハイパー・スレッディング技術を採用、従来モデルの「同 2555」と比べて3倍のメモリを搭載し、パフォーマンスを最大2倍に引き上げている。また、300GB/450GB HDDに加え、新たに1TB HDDを選択可能とし、約2倍のスケーラビリティを実現した。ユーザーデータ領域としては、2TBから最大517TBまでサポートする。さらにワークロード管理機能も強化し、より柔軟なシステムリソース最適化を可能にしている。

 価格は、最小構成の2TB、ハードウェア・ソフトウェア込みで5640万円(税別)から。

 Teradata 1600は、爆発的に増大するデータを蓄積して使う超大容量データ分析用モデル。携帯電話の通話明細やインターネットのクリック情報、長期間の顧客取引明細、製品製造データなど、とにかく大容量のデータを分析したい場合に最適という。

 こちらも最新のクアッドコアXeonを採用、従来モデルの「同 1555」と比べて3倍のメモリを搭載し、半分の設置面積と最大4倍のパフォーマンスを実現している。超大容量データの分析に対応するため、29TBから最大50PBまでのユーザーデータ領域をサポートする。

 価格は最小構成の29TB、ハードウェア・ソフトウェア込みで6390万円(税別)から。

 Teradata 5600は、企業があらゆるデータを統合し、トップから現場の社員までが一貫して活用できる「EDW(Enterprise Data Warehouse)」を実現するための最上位モデル。旧世代の製品で構成されたシステムへの追加・拡張を意識した「Cモデル」と、よりハイパフォーマンスな「Hモデル」が存在する。

 Cモデルは従来の「同 5555」と比べて1.5倍のメモリを搭載。ストレージで約30%の性能向上を果たしたほか、ネットワークバス「BYNET」も改良し、約2.5倍のデータ転送を実現している。Hモデルも同様に強化を図り、「同 5555H」と比べて約65%性能を向上した。

 価格は最小構成の3TB、ハードウェア・ソフトウェア込みで1億2460円(税別)から。

従来、企業にはデータマートの乱立が部門ごとの情報を縦割り化していた【左】。これを統制し、トップから現場の社員まで一貫した意思決定を可能にするのがEDWの考え方【右】

 このほか、近日中に「Teradata Solid State Extreme Performance Appliance 4600(以下、Teradata 4600)」も発表予定。米Teradata CMO(最高マーケティング責任者)のダリル・マクドナルド氏は「ハイパーアナリティクス用の製品で、特長はSSDを100%利用する点。最高のパフォーマンスを発揮し、テレコムの大規模ネットワークで混雑を特定し、ボトルネックを解消する用途などを想定している」と説明。2500/1600/5600シリーズが目的別にラインアップされるのに対し、「Teradata 4600は、“ニア・リアルタイム”を実現する製品として、ある程度オールマイティな位置づけになる」(テラデータ マーケティング統括部 マーケティング部 マネージャーの本田誠一郎氏)とのこと。

Teradata 4600の概要米Teradata CMOのダリル・マクドナルド氏






(川島 弘之)

2010/3/5 16:50