米VMware、親会社の米EMCからIT管理事業を2億ドルで買収


 米VMwareは2月25日(米国時間)、親会社の米EMCが「Ionix」ブランドで展開するIT管理事業を一部買収することで合意したと発表した。管理製品ファミリー「vCenter」を拡充する。買収金額は2億ドル。取り引きはすべて現金で行い、2010年第2四半期中に完了の見込み。

 EMCはIT管理ソリューションとして、Ionixの下で分野別・業界別に各種ソリューションをそろえている。VMwareはこのうち「FastScale」「Application Discovery Manager」「Server Configuration Manager」「Service Manager」の知的所有権を買い取り、欧米やインドにある開発、マーケティング、販売、サポートを引き継ぐ。EMCは引き続きIonixのブランドを維持し、再販権を保持する。

 VMwareはvCenterを拡充。これによって物理資産からアプライアンスまでを全体的・包括的に管理し、規制順守対策が可能になるという。一方、EMCはネットワーク、ストレージ、またVMwareと米Cisco Systemsとで提供するパッケージ「vBlock」などの情報インフラ向けのIonix管理機能にフォーカスする。両社の技術で、クラウドを実装する共同の顧客にメリットを提供できるという。

 またVMwareは、買収したIonix製品を将来的に、自社クラウドスイート「vSphere」向けに最適化する計画も明らかにした。可視化、管理、簡素化などのメリットをIT管理にもたらすという。



(Infostand)

2010/3/1 09:00