インテル、クアッドコアのItanium 9300番台-Xeonとの共通プラットフォーム化も


 インテル株式会社は2月9日、基幹サーバー向けの新CPU「Itanium 9300番台」5製品を発表した。従来製品と比べて2倍以上のパフォーマンスを発揮するほか、次世代Xeonとの共通プラットフォーム化を実現しているという。

 Itaniumは、主にミッションクリティカル領域のサーバーに向けたCPU製品群で、富士通の「PRIMEQUESTシリーズ」、日本HPの「HP Integrityシリーズ」などの基幹サーバーに採用されている。今回発表されたItanium 9300番台は、開発コード名「Tukwila」として開発が進められていたもの。従来はデュアルコアだったが、Itanium 9300番台はクアッドコア(下位の1製品を除く)となったほか、Hyper-Threadingに対応するため、CPUあたり最大8つのスレッドを扱える。

 また、大容量キャッシュメモリの搭載や、最大8倍のシステム・インターコネクト帯域幅、最大5倍のメモリ帯域幅、DDR3メモリの採用、最大7倍のメモリ容量サポートなどの強化が図られており、大幅な性能向上を実現した。仮想化支援機能としては、第2世代のIntel Virtualization Technology(VT)を搭載し、パフォーマンスとI/Oの効率化が可能。同時に提供されるインテル7500 チップセットでは、仮想マシンにI/Oデバイスを直接割り当てられるので、さらなる効率化が実現するとした。

 加えて、次世代のMP(Multi Processor)サーバー向けXeonとして開発が進められている「Nehalem-EX」(開発コード名)とは、QuickPath Interconnect、Scalable Memory Interconnect、Intel 7500 Scalable Memory Buffer、I/Oハブなどが共通化されている点も特徴である。

 クロック周波数とL3キャッシュ、コア数、1000個受注時の価格は以下の通り。

  • Itanium 9350(1.73GHz、24MB、4コア、35万4380円)
  • Itanium 9340(1.60GHz、20MB、4コア、19万120円)
  • Itanium 9330(1.46GHz、20MB、4コア、19万120円)
  • Itanium 9320(1.33GHz、16MB、4コア、14万9030円)
  • Itanium 9310(1.60GHz、10MB、2コア、8万7350円)



(石井 一志)

2010/2/9 13:40