NEC、地方公共団体向けの基幹業務SaaS-50名体制で拡販へ


 日本電気株式会社(以下、NEC)は1月22日、地方公共団体の基幹業務システムをSaaS型で提供する「GPRIME for SaaS」を発売した。拡販・サポートの充実に向け、50名の専門組織を2月に新設する予定。

 GPRIME for SaaSは、2009年4月に山形県置賜地域に提供開始したサービスを標準化し、全国展開を可能にしたもの。「住民情報」「総合窓口」「財務会計」「人事給与」「文書管理」のアプリケーションをSaaSで提供し、地方公共団体のニーズに応じて、「各団体が標準システムを利用する形式」と「特定地域の複数団体が共同で利用する形式」の2パターンを用意する。

 さらに、基幹業務に付随するデータ入力、帳票出力、封入、配送作業のアウトソーシングサービス(オプション)も提供し、基幹業務をトータルに支援する。法改正の際は、同サービスの範囲でシステムを対応させるため、都度コストが発生せず、迅速な法対応が可能という。

 地方公共団体は、同サービスの標準業務プロセスに合わせた業務改革を実施することで、基幹システムにかかるTCOを30%ほど削減し、システム導入期間も50%ほど短縮できるとしている。

 新設する専門組織では、これまで地方公共団体向けのSaaSを手掛けてきたメンバーを中核に、新サービスの企画・開発・販売・サポートを行う要員も加え、50名体制で拡販していく。

 NECは同サービスについて、人口10万人未満の地方公共団体を中心に提案し、今後3年間に200団体への導入をめざす。


(川島 弘之)

2010/1/22 12:05