バーチャルコミュニケーションズ、ガンブラー緊急対策を100社に無償提供


 バーチャルコミュニケーションズ株式会社は1月14日、企業向けのGumblar(ガンブラー)緊急対策サービスを100社に1カ月無料で提供すると発表した。

 同サービスは、メッセージラボの「ホステッドセキュリティサービス」を活用したもの。独自開発の人工知能「Skeptic」をベースとした5段階の復号スキャンシステムに通信を経由させ、Webやメールのトラフィックから不正プログラムを排除してから企業に届ける。「ウェブセキュリティサービス」と「メールセキュリティサービス」に分けられており、両方あるいはどちらかを選んで利用できるのが特徴だ。

 バーチャルコミュニケーションズは代理店として、ユーザー1000名の場合、通常、初期費用30万円/ドメイン、メール+Web両方の利用料36万3000円で提供しているが、ガンブラーの流行を受け、100社に1カ月間無料で提供するのが今回の緊急対策サービス。1社あたりのユーザー数は応相談で、1カ月が過ぎてもメール+Web両方を継続利用したい場合に、上記金額が発生する。

 サービスの特徴は、SaaSのメリットを生かし、プロキシの設定変更のみでガンブラーをブロックできる点。追加のソフトや機器を購入することなく、今後発生するであろう亜種も防げるという。

 ガンブラーは2009年年末から2010年年始にかけて大発生したマルウェアの1つ。メッセージラボによると、11月時点で平均843件/日のWebサイトが感染していたと報告されている。バーチャルコミュニケーションズは「マルウェア対策が万全でないPCからのWebアクセスなどで感染するため、Webサーバーの対策だけでなく、クライアントPCへの対策が重要となる。しかし、メールにおけるマルウェア対策に比べると、Webアクセスにおけるマルウェア対策はあまり進んでおらず、また正規Webサイトを改ざんする手口のため、Webフィルタリングでも防ぐことができない」と警鐘を鳴らしている。





(川島 弘之)

2010/1/14 12:18