日本IBM、ストレージ仮想化製品にSSD内蔵モデル-性能も2倍に


IBM System Storage SANボリューム・コントローラー v5.1
IBM System Storage DS3950 Express

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は10月27日、異種混合のストレージ環境を一元管理するストレージ仮想化製品「IBM System Storage SANボリューム・コントローラー(以下、System Storage SVC)」において、1秒間に転送できるデータ量・入手力処理性能が従来比2倍となった新モデル「System Storage SVC v5.1」を発表した。価格は309万8000円(税別)で、従来モデルより約20%低価格となる。11月6日の出荷予定。

 System Storage SVCは、SAN環境での多種多様なストレージを接続することで、1台のストレージに見立てて管理可能にする製品。新モデルでは、データ転送性能・入出力性能の向上に加え、新たに最大32個までのSSDを内蔵できるようにした。これにより、System Storage SVCに接続するHDDによるストレージだけでなく、内蔵SSDも含めてプール化し、一元管理することが可能となる。また、同モデルのインターフェイスにおいては8Gbpsのファイバチャネルを新規に搭載し、サーバー接続ではiSCSIにも対応した。

 これらの新機能により、SSDも含めた多用な転送速度の階層型ストレージ構成を実現。低速なデータアクセスでよいファイルサーバーのようなシステムから、高速なデータアクセスを必要とする大規模データベースのようなシステムまで、あらゆるシステムで共有・仮想ストレージを構成することが可能という。

 併せて、導入・設定が容易な中堅企業向けラックマウント型ディスクストレージ製品「IBM System Storage DS3950 Express」も発表。OSにWindowsを採用した仮想サーバーへの接続に最適という。

 同製品には2つのモデルがあり、Windows搭載サーバーへの接続に必要な機能が搭載される。転送速度と入出力性能は従来モデルの1.5倍に向上。仮想サーバー上のさまざまなアプリケーションからの一括アクセスにも対応する。また、8Gbpsのファイバチャネルをサポートするため、サーバー側に搭載する拡張カードやケーブル数を削減し、ハードウェアコストを最大45%削減できるという。

 価格は265万2000円(税別)から。12月4日より出荷する予定。




(川島 弘之)

2009/10/27 17:53