米Oracleとオムロン、製造業向けの環境問題対策ソリューション開発に共同で着手


 米Oracleとオムロン株式会社は10月12日(米国時間)、製造業向けの環境問題対策ソリューションを共同で開発すると発表した。オムロンのセンサー技術と、Oracleのサプライチェーン管理製品「Oracle Manufacturing Operations Center」を連携させ、効率的な電力管理などを可能にするという。提供開始は2010年中の予定。

 Oracle Manufacturing Operation Centerは、リアルタイムな生産実績データを、分析のために利用可能なデータに変換し、ダッシュボードなどによってユーザーに分かりやすく示す業務アプリケーション。両社が開発するアプリケーションでは、この製品をベースに、オムロンのセンサーやその他の電力計が計測した、設備、生産ライン、空調装置、照明などのリアルタイムの電力消費データと、生産現場フロア制御システム/機器が計測した生産データを統合。ユーザーに理解可能な形で提供される。

 これによって、電力消費についての改善部分を特定されるので、エネルギーコストの削減が実現することに加え、電力消費、ならびに二酸化炭素排出量の削減に向け、戦略的プランが策定可能になるという。また、電力消費および二酸化炭素排出量と連動したKPIと、総合設備効率など従来の製造KPIを備えた運用ダッシュボードの活用により、生産高とエネルギー実使用料を対比し、最適なレベルにコントロールできるようになるとしている。

 なおオムロンでは、新ソリューションの開発に向けて、自社で実証実験を行う予定で、将来的には、世界中の向上やオフィスへの拡張も視野に入れるとのこと。ソリューション自体はワールドワイドでの展開を目指しているが、まずは日本の製造業にこのソリューションを提供していきたい考えである。


(石井 一志)

2009/10/13 18:10