ネットアップ、Flashメモリを活用したストレージ向け高速化モジュール


Performance Acceleration Module II

 ネットアップ株式会社は10月13日、データ処理を高速化する自社ストレージ向けのアドオンカード「Performance Acceleration Module(PAM) II」を発表した。キャッシュメモリを搭載しており、ランダムアクセスの読み込み速度を改善できる。提供は同日より開始される。

 PAM IIは、ストレージシステムのデータ処理を高速化できるアクセラレータの新製品。同社のOS「Data ONTAP 7.3.2」を搭載するネットワークストレージ「FASシリーズ」、ならびにNASヘッド「Vシリーズ」で利用できるアドオンカードで、従来製品のPAMでは16GBのDRAMだったキャッシュメモリを、PAM IIでは、SLCのFlashメモリを利用して256GB/512GBまで拡張し、大幅な性能向上を図った。さらに、複数枚を1台のストレージシステムに搭載することもでき、最大4TBまでの拡張に対応する。

 用途としては、データベース、ファイル共有サービス、メールサーバー、仮想化システムなど、膨大なデータの読み込み処理を繰り返し行うアプリケーションにおいて効果があるとのこと。ネットアップによれば、ディスクドライブから直接読み込んだ場合と比べて、データベース系のアプリケーションで、最大78%の性能向上が見られたという。また、搭載するディスクドライブ数を最大50%削減しても、同程度のI/Oスループットを維持できたとしている。

 参考価格は、256GB版が765万円(税別)、512GB版が1530万円(同)。

 なお今回は同時に、SAS/SATAの両ディスクドライブを搭載可能な筐体「NetApp DS4243 Disk Shelf」も発表されている。4Uサイズの筐体にディスクドライブを最大24台内蔵でき、既存の3Uサイズ筐体と比べると、ディスクドライブの集積度を約30%向上可能とのこと。参考価格は、300GB SAS HDD×12の場合で625万8000円(税別)、500GB SATA HDD×12の場合で441万2000円(同)。




(石井 一志)

2009/10/13 13:18