日本IBM、オールインワンのコラボレーション製品群「IBM Lotus Foundations」

300人以下の企業に迅速・簡便さを提供

ソフトウェア事業 Lotus事業部長の三浦美穂氏

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は9月8日、最短30分のセットアップでグループウェアが利用できるオールインワンソフト新製品群「IBM Lotus Foundations」を、同日より提供開始すると発表した。加えて、高い信頼性や導入時間の短縮を目的に、専用OSを事前導入した専用サーバーも9月24日に発売する。

 IBM Lotus Foundationsの構成要素は、「Start V1.1」「Reach V1.1」「Branch Office V1.1」など。

 Start 1.1はメール、カレンダー、掲示板などのグループウェア機能やファイル共有機能、ならびに日本IBMが提供する無料オフィスツール「IBM Lotus Symphony」をパッケージ化した製品。業務で迅速に使用できるよう、リモートアクセス機能やセキュリティソフトなども組み込んでいるため、「オフィス内に導入してから、30分程度でセットアップが完了するのが特徴」(ソフトウェア事業Lotus事業部長の三浦美穂氏)という。

 また、HDDの定期的なバックアップも自動で行い、必要に応じて数分以内にリカバリすることも可能。「自己管理・自己回復の仕組みを備えることで、専任のIT管理者がいないような、社員数名から300人規模の顧客においても、迅速に簡便に利用できる」(同氏)とする。

 Reach V1.1は、テキスト・ボイス・ビデオチャットやモバイル対応、在庫確認、ロケーション認識などを実現するアドイン製品。よりリアルタイムのコミュニケーションを可能にする。

 Branch Office V1.1は、本社部門などで「IBM Lotus Notes/Domino」を利用し、その機能を各事業拠点にも展開したい既存ユーザーに向けて提供する、事業拠点専用の製品。これを使うと、本社の IBM Lotus Notes/Dominoサーバーから必要な設定情報を自動的にコピーし、通常導入に比べて、導入工数を最大40%削減することができるという。

 このほか、専用サーバーも提供する。新製品群は「x86サーバーであればなんでも搭載可能」(同氏)だが、同サーバーには筐体前面に液晶コントロールパネルを搭載するなど、より中小企業で簡便に使用できる機能を備える。同パネルからセットアップやバックアップ・リストア作業を、モニタ・キーボードなしで実行できるほか、バックアップに関しては、同サーバー内に「統合ディスクバックアップ機能」を実装しており、15分間隔などで自動的にシステムバックアップを行ってくれる。OSは専用のフラッシュメモリ上にカスタマイズLinuxを搭載することで、「高パフォーマンス・高信頼性を実現している」(同氏)とのこと。

新製品の特徴専用サーバーの特徴

 価格は、Start V1.1が2万1400円(税別)/ユーザー、Start Server V1.1が3万2800円(同)/サーバー。Reach V1.1が1万100円(同)/ユーザー。Branch Office Server V1.1が47万1900円(同)/サーバー。専用サーバーが25万円(同)。

 日本IBMでは、年内・ビジネスパートナー経由の販売に限り、特別価格で提供する期間限定キャンペーンや、ビジネスパートナー向けの定期勉強会、イベント・セミナーによる販促プロモーションなどを実施することで、2009年内100案件を目指す。





(川島 弘之)

2009/9/8 15:23