NTTソフト、ユビキタスオフィスを実現する「ProgOffice 2.0」


今回発表したProgOffice 2.0で提供される主な機能。今後、テレワークやシンクライアントなど機能を強化する予定
技術センター 技術イノベーション 部門長の生駒勝幸氏
電話帳ポータルの画面。プレゼンス情報や通話状態などが一覧できる

 NTTソフトウェア株式会社は7月23日、「ProgOffice 2.0」を発表した。8月1日より100~1000名規模の中堅企業を対象に営業を開始、10月1日より出荷を開始する。

 ProgOffice 2.0は、携帯電話を企業の内線電話としても活用できるようにするモバイルセントレックスソリューション「ProgOffice」をベースに、上位レイヤーの機能を大幅強化して新ソリューションとして提供されるもの。「ユビキタス・オフィス」「セキュア・オフィス」「ICTエコ・オフィス」「メンテナンスフリー・システム」の4つのソリューションで構成される。

 同社技術センター 技術イノベーション 部門長の生駒勝幸氏は、「ProgOfficeを実際に利用していただいているユーザーにヒアリングしたところ、携帯電話を活用する際の情報漏えいリスクや個人端末利用時の費用負担などの課題があることがわかった。また、プレゼンス情報を活用したコミュニケーションでは、相手が在籍中かどうかを確認しなければならないことへの不満なども聞かれた」と紹介。「こうしたニーズを踏まえて、次世代ユビキタスオフィスを実現するソリューションとしてProgOffice 2.0を発表した」と述べた。

 提供される主な新機能は、「電話帳ポータル機能」「リアルタイムプレゼンス機能」「リアルタイムプレゼンス通知籍機能」「資料共有機能」。

 電話帳ポータル機能は、ネットワーク電話帳を利用することで、個人の携帯電話から社内経由で電話をかけられるもの。一覧から電話をかけたい相手をクリックすると、企業内のProgOfficeサーバーからまず発信者の携帯電話に電話がかけられ、接続後に相手先にProgOfficeサーバー経由で相手先に発信するという仕組みを採用。これにより、個人の携帯電話の通話料がかからないほか、相手先には会社の電話番号から発信されるので、個人情報が相手先に伝わるおそれがなくなるとしている。

 リアルタイムプレゼンス機能は、無線LAN対応携帯電話を利用したプレゼンス情報管理機能。所在位置・通話状態・ユーザー状態などを自動設定できるのが特長。また、補助機能として、手動設定も用意。手動設定の場合、指定時間後に自動モードに変更したり、自動モード復帰前にメール通知するといった機能も用意されている。

 リアルタイムプレゼンス通知機能は、指定した相手のプレゼンス状態をメールで通知する機能。条件設定により、相手の状態に応じて細かな通知設定にも対応している。

 ワイヤレス・オフィス機能は、オフィス内のネットワークに接続される機器すべてをワイヤレス化するもの。配線が不要になるので、頻繁にレイアウト変更を行う企業や新規開設するオフィスなどでコスト削減に効果があるとしている。特に、同社が持つ外来波の電波干渉を軽減する技術を使うことで、無線環境の品質を確保しているのが特長と同社では説明している。

 資料共有機能は、通話中の相手と電子ファイルを共有できる機能。互いに共有したファイルを編集することができるので、ディスカッションなどに有効としている。

 価格は、500名までの構成で650万円から。同社では今後3年間で15億円の売り上げを目標としている。





(福浦 一広)

2009/7/23 16:01