丸紅、SaaS型のデスクトップ仮想化・配信サービス「VirtuaTop」


VirtuaTopの概要図

 丸紅株式会社は7月7日、仮想PC方式のシンクライアントサービス「VirtuaTop」を発表した。丸紅情報システムズ株式会社(以下、丸紅情報)と連携し、同社データセンターからネットワーク経由でデスクトップ環境を配信するSaaS/クラウドサービスとして、7月15日より提供開始する。

 VirtuaTopは、仮想化技術を活用してデスクトップ環境をデータセンター側に構築し、画面転送によってエンドユーザーのシンクライアント端末に配信するサービス。デスクトップ環境は、丸紅情報の運営するデータセンターで運営され、ユーザーは月額課金で利用できる。

 サービスメニューは、デスクトップ環境80台から利用可能な「プレミアム」、同100台からの「スタンダード」、同120台からの「エコノミー」の3種類。月額料金はそれぞれ1万円(税別)/台から、8000円(同)/台から、6500円(同)/台から。メニューによってメモリ容量、コア数などが異なる。このほか、初期費用として20万円(同)が必要。また、オプションでリモートアクセス、バックアップ、HDD容量追加といったメニューを用意している。

 SaaS/クラウドサービスであるため、サーバーや仮想化ソフトを自社で導入する必要はなく、スモールスタートが可能。ユーザー数の変動に伴い、必要な数のデスクトップ環境を必要な期間だけ利用できる。そのほか、シンクライアント端末などの導入による端末運用コストの削減、古くなった既存PCのシンクライアント化による経費削減などが見込まれる。

 販売は、システムインテグレータなどの代理店経由で行う。顧客企業ごとにオフィスPC環境が異なることから、ネットワーク設計や既存システムとの連携など個別対応を各代理店に任せ、丸紅はデスクトップ環境の運用と規模拡大に専念するため。今後、複数の代理店による販売体制を整え、初年度1万ユーザーの導入を目指す。


(川島 弘之)

2009/7/7 16:47