米Intelが組み込みの米Wind Riverを8億8400万ドルで買収-モバイル戦略強化


 米Intelは6月4日(米国時間)、組み込みOS大手の米Wind River Systemsを買収することで合意したと発表した。買収金額は1株当たり11.5ドルで、総額約8億8400万ドル。取引は現金で行い、今夏の完了を見込む。組み込み・モバイル分野を強化する狙い。

 Wind Riverは1981年創業のソフトウェアベンダーで、組み込み機器向けのリアルタイムOS「VxWorks」や組み込み向けのLinux、ミドルウェア、ソフトウェア設計ツールなどを提供している。

 IntelはWind Riverを取得することで、組み込みとモバイル分野での地位を確立する。これは、PCやサーバーなど既存の市場からの拡大という同社の戦略に沿うもので、組み込みとモバイルの市場はIntelにとって成長分野という。具体的には、スマートフォン、インターネット端末、消費者家電、車載インフォテインメントシステム、ネットワーク機器、航空や防衛向け機器など。

 買収後は、Wind RiverはIntelの完全子会社となる。これまでの事業を継続しながら、Intelアーキテクチャに自社技術を密に連携させてゆくという。



(Infostand)

2009/6/5 08:49