IIJ、リモートからノートPCを常時監視・制御可能な盗難・紛失対策サービス


 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は6月1日、ノートPCからの情報漏えいを防止する「IIJ PC盗難・紛失対策ソリューション」を発表した。提供開始は7月の予定。

 IIJ PC盗難・紛失対策ソリューションは、ノートPCのセキュリティ対策機能をリモート制御することで、情報漏えいを防止するモバイルソリューション。2008年10月に発表された日本アルカテル・ルーセントとの協業に基づき、同社のセキュリティ製品「OmniAccess3500 NonstopLaptop Guardian(NLG)」と、IIJのモバイルデータ通信サービス「IIJモバイル」を組み合わせて提供される。

 具体的には、GPSとUTMの機能を備えたデータ通信カードと3Gのモバイルリモートアクセス環境、ノートPCのセキュリティ機能を社内からリモート監視・制御するためのゲートウェイサーバーをIIJがレンタル提供。システム管理者が、データ通信カードを介して社外にあるノートPCを常時監視し、万一盗難や紛失などがあった際に、即座にセキュリティ対策を施すことによって、情報漏えいを防止するという。

 データ通信カードは、抜かれているとWindowsログオン自体ができない仕組みで、内部にバッテリ、メモリ、CPU、OSなどの機能を内蔵しているため、ノートPCの電源がオフになっていても、完全に独立して動作可能。管理者は24時間いつでも、データ消去やバックアップ、操作ロックなどのコマンドをこのカードに送信でき、ノートPCの電源がオンになった場合にこの設定が反映される。また、GPS機能を利用して、位置情報の特定も可能なほか、ファイアウォールや仮想ボリュームの暗号化機能も利用できる。さらに、HDD全体を暗号化するオプションも用意されているとのこと。

 なお、このサービスでは、IIJモバイルサービス/タイプDを利用した下り最大7.2Mbpsの高速モバイルリモートアクセス環境を提供。データ通信カードを差し込むだけで、3G、無線LAN、LANのネットワークを選択し、自動的にVPN接続を行うようになっている。

 50ユーザーの場合の参考価格は、ゲートウェイサーバーのレンタル費用が18万5000円(税別)/月、データ通信カードのレンタル費用が端末あたり7700円(同)/月、ゲートウェイサーバーの運用監視費用が個別見積もり。また、ゲートウェイサーバーレンタル初期費用が20万円(税別)、データ通信カードレンタル初期費用が端末あたり3万2000円(同)かかるほか、導入設定費も必要となる。


(石井 一志)

2009/6/1 12:00