ソニー、企業内の映像コンテンツを一元管理できる「OPSIGATE」


IBMのサーバーを利用して提供される「OPSIGATE」
OPSIGATEの特長
B2Bソリューション事業本部 サービス&ソリューション事業部 事業部長の伊藤満氏

 ソニー株式会社は5月20日、法人向けコンテンツ管理配信システム「OPSIGATE」を発表した。同日より販売を開始する。

 今回発表されたOPSIGATEは、企業が保有する動画を中心とした各種コンテンツの管理から配信までを一元化するシステムソリューション。動画や各種ファイルの取り込み、登録されたコンテンツの管理、メタデータによる簡単検索、ネットワーク経由でのコンテンツの配信、必要なコンテンツのダウンロードなどの機能が用意されている。

 同社B2Bソリューション事業本部 サービス&ソリューション事業部 事業部長の伊藤満氏は、「映像コンテンツを利用している企業や学校では、コストの削減、コンテンツの管理・配信の効率化、コンテンツの有効活用、といったニーズが高い。OPSIGATEは、映像コンテンツをインターネットを利用して共有できるのが特長で、PCから遠隔利用することも、複数人で共有することも可能。また、さまざまな映像コンテンツを一元管理しており、インターネット経由での配信のほか、DVD化するといったニーズにも対応可能」と、企業内で埋もれがちな映像コンテンツを有効活用できるソリューションであると強調した。

 コンテンツの登録と管理は、専用ソフトの「コンテンツマネージャー」を利用して行われる。このコンテンツマネージャーは、動画・静止画・ドキュメントなどの汎用ファイルのほか、業務用カメラで撮影したMXFやMP4といったファイルをファイル形式を変更することなく登録可能。取り込んだ動画コンテンツは、低解像度のプレビューファイルに自動生成することが可能。また、シーン切り替わりポイントを検出してサムネイルを自動生成したりできる。そのほか、動画コンテンツに対して、直接または選択式でのメタデータ入力に対応。ドキュメントファイルなど各種コンテンツを動画に関連づけるといった使い方にも対応している。


コンテンツマネージャーの特長コンテンツマネージャー。手軽にファイルを登録でき、プレビューを確認しながらコンテンツを登録できるメタデータは直接入力したり、プルダウンから選択して入力できる

 コンテンツの共有と配信では、「コンテンツブラウザー」を利用。コンテンツブラウザーはWebブラウザベースの閲覧ソフトで、プレビューファイルを利用した一覧表示のほか、キーワードで絞り込みながら検索することも可能。動画コンテンツは、DVDのチャプターのように任意のポイントを再生することもできる。また、URLの発行機能も用意されており、このURLにアクセスすることで任意のポイントで再生するといった使い方にも対応している。そのほか、動画コンテンツにはテロップ挿入機能も用意されているので、重要事項などを共有化するといった使い方も可能。


コンテンツブラウザーの特長一覧表示された中からコンテンツを選択したり、キーワードで検索することができる各種動画の再生に対応

 オプションも多数用意されており、テープ素材やカメラ映像の取り込みに対応した「インジェストオプション」、ノンリニア編集機との連携を実現する「ノンリニア編集機連携オプション」、モニターでの一斉視聴に対応した「モニター再生オプション」、DVDなどのディスクパッケージの制作に対応した「ディスク制作オプション」、OPSIGATE間での共有を実現する「シンクロナイズオプション」が用意されている。

 対応する映像ファイルフォーマットは、MPEG2(mpg、m2t、m2p)、AVI(DVのみ)、XDCAM EX MP4、XDCAM MXF、MOV。静止画ファイルは、BMP、PNG、JPG、GIF。音声ファイルは、WAV、MP3、MP2、MPA、M4A、AAC、PCM、WMA、AIF。ドキュメントファイルは、Officeファイル(Word、Excel、PowerPoint)、テキストファイル、PDFなど。

 アプリケーションソフトウェア「CMDS-100」とコンテンツ管理用サーバーで構成。価格は、システム構成により異なるため、個別見積もり。



(福浦 一広)

2009/5/20 13:30