富士通がSAPシステムの運用保守サービスを強化、「富士通SAP Service Center」を新設


 富士通株式会社は5月20日、SAPシステムの運用保守サービス強化を目的に、運用保守専門要員を集結させた「富士通SAP Service Center」を新設したと発表した。また同日より、「SAP Solution Manager」のインストール、設定を行う「SAP Solution Manager構築支援サービス」の提供を開始する。

 富士通では2008年12月に、SAPシステムの運用保守を行うパートナーサポートセンターの認定第1号をSAPジャパンから取得していたが、顧客のニーズに対応するために、富士通SAP Service Centerを新設。SAPシステムの運用スキルとノウハウをもつ専門要員と、遠隔保守を行う専門機能を備えたこの部門を通じて、サービスを提供していくという。

 今回発表されたSAP Solution Manager構築支援サービスも、富士通SAP Service Centerが中心となって提供する。このサービスでは、SAP Solution Managerを富士通のIAサーバー「PRIMERGY」にインストールし、基本設定や、システム運用の際に必要となる顧客の主要業務プロセスの登録、SAPシステムの障害原因分析の設定など、あらかじめ必要となる設定を提供する。

 また、万一顧客システムに問題が生じた場合は、富士通ならびにSAPジャパンがリモート保守を実施。さらに、ソリューション監視、システム変更管理などのサービスも提供可能なため、顧客は専門的なスキルを備えた人員を用意しなくとも、システムの安定運用を実現できるとのこと。なお、顧客がすでに持つサーバーへのSAP Solution Managerのインストールと設定のみを行う簡易版サービスもラインアップされている。

 一方、すでに提供しているSAPシステムの保守サービス「ITO」「AMO」やアウトソーシングサービスについても、富士通SAP Service Centerから提供することで、サービス品質の向上を図りたい考えである。

 SAP Solution Manager構築支援サービスの価格は177万円(税別)から。富士通では、今後3年間で300社への導入を目指している。




(石井 一志)

2009/5/20 13:15