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NECとSAPジャパンが協業、アジア地域を中心にグローバル事業を加速


 日本電気株式会社(以下、NEC)とSAPジャパン株式会社は2月19日、グローバルに協業を開始することで合意した。ソリューションの開発から、マーケティング、販売までに至る広範な活動を共同で行っていく。

 主な協業内容は、1)NEC製ITプラットフォーム製品のSAPジャパンソリューションへの組み込みと共同マーケティング、2)SI領域でのソリューションの共同開発・マーケティング、3)アプリケーションサービス事業の共同開発、4)要員育成、R&Dでの協業、の4点。まずはアジア地域で具体的な活動を展開し、順次ほかの領域への拡大も検討するとしている。

 具体的に1)では、SAPジャパンソリューションを提供する際に、その基盤としてNEC製のサーバー・ストレージ製品の共同検証を行う。また、セキュリティや運用管理分野のNEC製ソフトウェアをSAPジャパンソリューションに組み込み、OEM販売なども行っていく。

 2)では、SAPジャパンのSOA基盤「SAP NetWeaver」を基に、「SAP ERP」とNECの各種業界向けソリューションを活用した新ソリューションを共同開発。ともにマーケティングを行うことで、製造・流通・金融などへの販売をめざす。すでにNECのPDNソリューション「ObbligatoII」や製造実行管理ソリューション「SFCPOP/J」など5種のソリューションとSAP ERPの連携実績があるので、こうしたラインアップの拡充を図っていく。

 3)では、アジア地域において、SAPジャパンのアプリケーションを使ったサービスを共同提供する。まずはシンガポールなどアジア地域の英語圏から展開し、順次中国や日本へも拡大していく予定。SAPジャパンは製品開発やソフトウェアの運用・保守サービスを提供し、NECは各顧客向けのライセンス販売、サービスカスタマイズなどに加え、アプリケーションサービス事業の基盤を支えるインフラ環境の提供を行う。

 4)では、SAPジャパンのリソースを活用し、NECグループに対する教育を実施。NECは、アジア地域におけるSAPジャパン関連の体制を現在の300名から2010年に600名へと拡大する予定。以降順次パートナーや顧客向けの教育を両社共同で展開する体制も整える。R&Dレベルでは、生体認証技術やNGNなどの技術における共同開発を進めていく。

 これまでにも協業関係にあった両社は、今回の協業により、アジア地区でのSAP事業強化を図るとともにグローバル事業展開を加速する狙いとのこと。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/
  SAPジャパン株式会社
  http://www.sap.com/japan/


( 川島 弘之 )
2008/02/19 11:47

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