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【 2012/11/30 】

【 2012/11/29 】

【 2012/11/28 】

ジャストシステム、ビジネスシーン向け機能を強化した「一太郎2006」

松下との訴訟で問題となったヘルプ機能は搭載されず

一太郎2006をはじめとした新製品
 株式会社ジャストシステムは10月31日、日本語ワープロソフトの新バージョン「一太郎2006」、日本語入力ソフト「ATOK2006」、図形絵画ソフト「花子2006」などを発表した。発売は2006年2月10日より。また、11月4日より発売日前日まで、現行の「一太郎2005」などを購入した登録ユーザーに新バージョンを無償で提供するキャンペーンを開始する。対応OSは、いずれもWindows 98以降。



入力した文書の「活用する」機能を強化した一太郎2006

 新バージョンは「ビジネスフレンドリー」をテーマに、ビジネスシーンでの使いやすさを追求した機能強化が行われている。一太郎2006では操作画面のユーザーインターフェイスに変更が加えられたほか、入力した文書を活用するための機能を利用できる「提出確認フェーズ」を新たに設けた。また、罫線を使ったWord文書との互換性強化やXML形式のOpenDocumentへの対応(後日追加モジュールを配布)もされている。

 新たに加わった提出確認フェーズは、文章を入力する「アウトラインフェーズ」、編集し体裁を整える「基本編集フェーズ」に続くもので、ツールバーが各フェーズごとに切り替わる。提出確認フェーズでは、他人への提出や出力前に行う校正、「社外秘」などといったスタンプ、改ざん禁止、すかし文字、外字の画像化などの機能がツールバーより呼び出すことができる。また、全ページの一覧表示も可能で、ここでページ単位の移動や削除などを行ったり、プレゼンテーション向けに全画面表示することができる。

 また、アウトライン機能が強化され、文書をプレゼン資料として活用できるように段落ごとに改ページし体裁を整え、そのままPowerPoint形式で出力することが可能となっている。なお、PowerPoint形式のファイルを一太郎で読み込み、テキストを抽出することもできる。

 そのほか、2つのファイルの内容の相違点を単語単位で指摘したり、変更履歴を追うことや、ふりがな機能の強化などが行われている。

 製品は、ATOK2006がセットで、製品版が21,000円、キャンペーン版(ジャストシステム製品または他社製品登録ユーザー向け)が10,290円、バージョンアップ版が8,400円。花子2006を加えた「スペシャルパック」が26,250円、同バージョンアップ版が15,750円。


新しくなったインターフェイス 提出確認フェーズで利用できるスタンプ機能 全ページを並べ、順番の編集などが行える「ページ一覧表示」

罫線を使ったWord文書の互換性が強化された。これはWord 2003で作成された元文書 一太郎2005では体裁が大きく崩れてしまった 一太郎2006ではほぼ元の形どおり読み込みができる

「訂正学習」などの強化で文章入力を効率化するATOK2006

 ATOK2006は、バージョンアップごとに強化されている時事用語や新自治体名などの語彙(ごい)拡充や、文節区切りの精度向上が行われたほか、略称などの固有の単語を入力する際に変換できない単語を分けて変換させた場合、その単語を学習できる「訂正学習」が強化された。

 訂正学習とは、例えば「営業推進」の略称として利用されることのある「営推」という単語を入力する場合、そのまま「えいすい」と入力しても正しい変換ができないので、まず「営業」と入力し「業」を削除、「推進」と入力して「進」を削除することで記述できるが、最後に「営推」という単語が完成した時点でこれを学習することができ、次回「えいすい」から「営推」に変換することが可能となる。

 このほか、入力中の文章と同じ過去の入力履歴や推測候補を表示し、適用することで入力の手間を省くことができる「推測候補モード」や、「きょう」という入力から「2005年10月31日」などに変換することができる「日付入力支援」などが追加され、文章入力を効率化する。また、新たにWindows XP Professional x64 Editionに対応した。

 ATOK2006単体の価格は8,400円。国語、英和、和英辞典を搭載する「電子辞書セット」が11,550円。


拡充された語彙(ごい)の一例 訂正学習機能により、容易に単語登録することができる

その日の日付を容易に入力できる「日付入力支援」 入力中の文章と同じ過去の入力履歴や推測候補を表示する「推測候補モード」

プレゼンテーション機能も備える花子2006

 花子2006は、図形絵画機能に加えてプレゼンテーションソフトとしての機能も併せ持ち、スライド機能の強化や、PowerPoint・AutoCAD(DXF形式)ファイルなどへの出力精度が向上した。

 花子ではPowerPointと同様にスライド表示が可能で、新バージョンより表示ページの前後やマーカー入力、ズームなどのツールを呼び出せるスライドコントローラーが利用可能となった。

 図形絵画においては、チャートに対するコメントの追記が可能となったほか、ある図形に対して矢印を付けた際にその図形を移動すると矢印を追従させることができる「コネクタ機能」を強化。また図形の塗りつぶしに透明度を設定することが可能となった。

 このほか、花子を持っていないユーザーでも花子ファイルの閲覧や印刷、スライドショウが行える「花子ビューア」を発売日より同社Webサイトにて無償提供する。

 価格は、製品版が10,290円、バージョンアップ版が8,400円。


スライドコントローラーが利用可能となった花子のプレゼンテーション機能 一部の拡大も可能 矢印を追従させることができるコネクタ機能が強化

訴訟で問題となったヘルプ機能は搭載されず

代表取締役社長 浮川和宣氏
 同社代表取締役社長の浮川和宣氏は「すぐに取り入れられるものから10年くらいかかるものまでさまざまなアイデアが次々と生まれており、その中での成果を取り入れた」と述べ、今後も毎年、研究成果を取り入れ使い勝手を向上した新バージョンを発表していく意向を示した。

 また、同社が松下電器産業から特許侵害による販売差止請求された件については、一時的な売上の落ち込みとその後の回復を合わせて「トータルでは影響はなかった」とコメントした。

 この訴訟は第1審の東京地裁において敗訴となったが、第2審では逆転勝訴し、松下は上告を断念すると発表している。なお、一太郎2006/花子2006のヘルプ機能は、訴訟後に提供された修正モジュールに準じた形で搭載されており、問題となった機能は省かれている。



URL
  株式会社ジャストシステム
  http://www.justsystem.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.justsystem.co.jp/news/2005l/news/j10311.html?w=gtidx
  関連記事:松下、「一太郎/花子訴訟」の上告を断念(PC Watch)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1011/pana.htm


( 朝夷 剛士 )
2005/10/31 18:44

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