「MS08-028」では、Microsoft Jet Database Engine(Jet)の脆弱性を修正した。攻撃者がこの脆弱性を悪用すると、影響を受けるPCが完全に制御される可能性があるという。報道などで.mdbの脆弱性とされることがあるが、「脆弱性があるのはあくまでもJetで、Jetを使ったファイルを、Jetのエンジンで使ったときに悪用される」(小野寺氏)という。この脆弱性に関しては3月に悪用が確認されており、マイクロソフトからもアドバイザリーが提供されていたが、「docファイルで悪用可能なことが分かったので、今回対策をした」(小野寺氏)。対象は、Windows 2000 SP4/XP SP2/XP Professional x64 Editionと、Windows Server 2003 SP1/同 x64 Edition/同 with SP1 for Itanium-based Systems。Windows Vistaや、提供が開始されたばかりのWindows XP SP3は影響を受けない。
なお小野寺氏は、「MS08-026で、Wordを開いただけでは埋め込みデータベースを利用できないように、つまりユーザーが関知しないうちにいきなり処理が走らないよう、アラートを出すようにした。これによって、(今回の悪用に似たケースで)今後発生するかもしれない攻撃に対しワンクッション置けるようになるため、MS08-028との同時適用を推奨する」とコメントしている。
「警告」の「MS08-029」は、マルウェア対策エンジンのMicrosoft Malware Protection Engineに関するセキュリティ情報。スキャン対象のファイルに細工が施されていた場合、スキャンが止まったり、最悪の場合にはOSの動作がおかしくなったり、という問題があったという。マイクロソフトのセキュリティ製品は基本的にこのエンジンを利用しているため、Windows Live OneCare、Antigen for Exchange/for SMTP Gateway、Forefront Client Security/Security for Exchange Server/Security for SharePoint、Diagnostics and Recovery Toolset 6.0 の Standalone System Sweeperなど、幅広い製品が影響を受ける。また、無償で提供されているWindows Defenderも対象だ。