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富士通、“ユーザーの体感品質”を重視したネットワークサービス管理ソフト


富士通のネットワーク管理ソリューション事業部 野村豊夫事業部長

Proactnes II QM ネットワーク故障検知ソフトウェア V01の仕組み

両シリーズを併用すると、プロアクティブな故障検知が可能になるという
 富士通株式会社は6月5日、ネットワークサービス管理ソフトウェア製品群「Proactnes II V01」を発表した。品質管理ソフトウェア「Proactnes II QM V01」、ネットワーク運用管理ソフトウェア「Proactnes II NM V01」の両シリーズにおいて、計4製品の提供を予定する。

 Proactnes II V01は、次世代のオールIPネットワークに対応するためのネットワークサービス管理ソフトウェア。富士通のネットワーク管理ソリューション事業部 野村豊夫事業部長は、「すべてがIPネットワークになると、サービス要件の異なるデータがどんどん流れ込んでくる」と指摘し、これに対応するため、さまざまな強化を行っていると説明した。

 まずネットワーク品質管理分野では、音声や映像データをリアルタイムに見える化する「Proactnes II QM ネットワーク故障検知ソフトウェア V01」と、大規模ネットワークから高精度にトラフィック情報を収集できる「Proactnes II QM トラフィック測定ソフトウェア V01」を提供。また、これまで検知しにくかった雑音環境下のエコーを検知できるなど、高精度に音響品質を管理可能な「Proactnes II QM 音声品質管理ソフトウェア V01」も2008年第3四半期に投入するとした。

 一方のネットワーク運用管理分野では、「Proactnes II NM 大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01」を提供し、数十万装置の大規模ネットワークにおいても、一括して監視を行えるようにしている。またProactnes II QM V01から得た情報とネットワーク情報を照合し、該当する経路や装置を特定。実際にハードウェアからアラートが上がる前に故障を事前察知するなど、プロアクティブな対策を行えるようにしたとのこと。

 これらの製品の特徴は、「ユーザーの視点から品質を把握することが重要」(野村氏)との観点を踏まえ、ハードウェアの異常だけでなく、ユーザーが実際に感じている“体感品質”から、障害発生を把握できるようにしている点。また、リアルタイムで提供サービスの状況を把握したい、サービス故障のユーザーに対する影響を特定し迅速に対応したい、といったニーズに対して応えていくという。

 価格は、Proactnes II QM ネットワーク故障検知ソフトウェア V01が282万円(税別)から、同 トラフィック測定ソフトウェア V01が130万円(税別)から、Proactnes II NM 大規模ネットワーク監視ソフトウェア V01が300万円(税別)からで、いずれも6月30日の出荷開始を予定する。

 なお富士通では、通信事業者やサービスプロバイダ、大規模ネットワークを持つ企業などを主な対象として販売を進める計画で、周辺装置を含めたシステム全体で、3年間に200億円の販売を見込んでいる。



URL
  富士通株式会社
  http://jp.fujitsu.com/
  ニュースリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2008/06/5.html


( 石井 一志 )
2008/06/05 16:09

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