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WebSphere DataPower XS40 セキュリティー・ゲートウェイ
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山下晶夫WebSphere事業部長
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日本アイ・ビー・エム株式会社は9月14日、XMLデータを従来の10倍以上高速で処理できるアプライアンス製品「IBM WebSphere DataPower SOAアプライアンス」を発表し、同日から出荷開始した。この製品が、IBMソフトウェア事業として初のアプライアンス製品となる。
ソフトウェア事業の山下晶夫WebSphere事業部長は、「専用のOS上で専用ファームウェアが動いていることからソフトウェア事業の製品ラインとして位置づけた。特殊なハードウェアを使ったアプライアンス製品にした理由は、サーバーなど一般的なハードウェアにソフトウェアとして導入するよりも大幅な処理速度の高速化が実現できることに加え、完全な密閉ハードウェアによって強固なセキュリティ環境を提供できることが大きい」と述べている。
XMLデータ処理速度の高速化については、DataPowerが特許を持つ高速なXMLデータ処理技術を実装することで、従来に比べ10倍以上のXMLデータ処理能力を実現。同社では、これによりSOA(サービス指向アーキテクチャ)の普及促進を図っていく考えで、「SOAやWebサービスではオープンで柔軟性の高いXMLが採用されている。しかし、XMLはテキストでデータを表現するためデータ量が大幅に増大し、暗号解読、フォーマット変換、再暗号化などのデータ処理に時間がかかり、これがSOA普及の阻害要因の一つとなっている。新製品では、こうしたXMLデータ処理におけるボトルネックを解決し、SOAの普及を後押しできる」(山下事業部長)としている。
コスト面でも、「システム間でXMLデータの処理を行う場合、DataPower 1台と同じ処理能力を実現するには、10台以上のアプリケーションサーバーが必要」となり、初期導入コストについては、Webアプリケーションサーバーだけで処理する場合に比べて約50%のコスト削減が期待できるという。
セキュリティ面では、完全密閉の専用HDDを採用し、取り外し可能なメディアを持たず、外部からのアクセス経路を最小限にすることで、内部データへの物理的なアクセスや取り出しを防止。製品の操作も、管理者のみが専用管理画面から操作できるようになっているため、不正操作による設定変更や情報へのアクセスを最小限に抑えることができる。
また、通常のファイアウォール機能では対応できないXDoS攻撃など、XMLデータに特化した攻撃から防御する「Threat Protection機能」を新たに搭載するとともに、Webサービスの安全性を確保するための標準仕様である「Webサービス・セキュリティ(WS-Security)」に対応している。
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IBM WebSphere DataPower SOAアプライアンスの特長
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XMLデータ処理の環境を安価に実現
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製品ラインアップ
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製品ラインアップは、XML処理の高速化に特化した「XA35 XML Accelerator」(500万5000円)、XMLセキュリティ機能を追加した「X40 XML Security Gateway」(929万5000円)、XMLとMQなど異機種間連携をサポートする「X150 Integration Appliance」(1072万5000円)の全3モデルを用意。それぞれ、グリーン、イエロー、ブルーのボディカラーが施されている。
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WebSphere事業部テクニカルセールス・上野亜紀子氏
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各モデルの用途についてWebSphere事業部テクニカルセールス・上野亜紀子氏は、「XA35 XML AcceleratorはXML処理の専用機で、主にXMLアクセラレーターやWebサービス/XMLプロキシとしての用途が想定される。セキュリティ機能を備えたX40 XML Security Gatewayは、XML/Webサービスに対するファイアウォール、セキュリティゲートウェイとして使用でき、メッセージレベルでのセキュリティやWebサービスのアクセス制限も可能となる。異機種間連携ができるX150 Integration Applianceは、主にレガシーシステムをサービスとして公開するなどレガシーインテグレーションでの使用が見込まれる」と説明した。
同社では今後、金融業、製造業、流通業、サービス業などのEDI/VAN市場をはじめ、電子政府・電子申請、イーコマース、サービスプロバイダ、通信業などをターゲットに新製品の拡販展開を進めていく方針だ。
なお、11月中旬をめどに、同社のミドルウェア稼働検証センター「ソフトウェア・コンピテンシー・センター」において、ユーザーとパートナー向けに新製品のデモ環境を提供することも発表された。具体的には、WebサービスリクエスターとWebサービスプロバイダの間に「DataPower」を配置し、リクエストに応じて適切なプロバイダに変換するルーティングのデモを実施する予定。
■ URL
日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース
http://www-06.ibm.com/jp/press/20060914001.html
( 唐沢 正和 )
2006/09/14 16:17
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