ヤマトシステム開発、東京・大阪のDCを利用したIaaS「クロネコデータセンター クラウド」


 ヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発株式会社(YSD)は25日、IaaS型クラウドサービス「クロネコデータセンター クラウド(IaaS)」を本格的に提供開始すると発表した。

 「クロネコデータセンター クラウド(IaaS)」は、柔軟に拡張・縮退できるクラウドインフラを提供するIaaS型のサービスYSDが、クラウド環境構築の実績とノウハウを持つネットワンシステムズと共同で提供する。

 サービスを提供するデータセンターは、宅急便システムの運用実績・ノウハウを基にした運用・監視品質を誇る「クロネコデータセンター」を活用。3回線の配電線から受電するほか、無停電電源装置、非常用自家発電装置を備えた堅牢な電力供給体制や、震度7クラスの地震に耐えるハイブリッド免震構造の採用など、各種対策が施されているため、安心してサービスを利用できるという。

 また東京だけでなく、大阪のデータセンターのICT基盤とその間の通信回線を標準提供するので、500km以上離れた2拠点での相互バックアップ環境を容易に構築できるとのこと。さらに、テープを使ったバックアップや、遠隔ミラーリングなどのオンラインバックアップを組み合わせた利用も可能とした。

 ラインアップには、インターネットに接続可能な「パブリッククラウド」と、顧客企業のプライベートネットワークのみに接続する「プライベートクラウド」の両サービスを用意した。両サービスとも、要件にあったサーバー・CPUなどを専用の管理ツールから簡単な操作で選択でき、短期間での構築を行えるという。もちろん構築後も、ニーズの変化に合わせてスペックを柔軟に変更可能だ。

 最小構成時のスペックと価格は、プライベートクラウドが2.4GHz vCPU×1、2GBメモリ、ネットワーク費用別途で、初期費用5万円(税別)から、月額費用が2万9000円(税別)から。パブリッククラウドは2.3GHz相当のvCPU、1GBメモリ、グローバルIP×16、1Mbpsで初期費用5万円(税別)から、月額費用が2万9000円(税別)から。いずれも、OSはWindows、Linux、Solaris、CentOS、FreeBSD、Debian、MacOSなどに対応する。

 なお今後は、プライベート/パブリッククラウドの機能を統合する「ハイブリッドクラウド」へ展開を進め、2014年度末までに100社の導入を目指すとしている。

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