AWS、2TB SSDを利用可能な高I/O用途向けのインスタンス


 米Amazon Web Services(AWS)は19日(米国時間)、IaaSサービスである「Amazon EC2」において、高いI/O性能を要求する用途に向けた「ハイ I/O EC2 インスタンス」ファミリを追加すると発表した。最初のラインアップとして、2TBのローカルSSDストレージを利用できる「ハイ I/O クワドラプル エクストラ ラージ」を提供する。

 「ハイ I/O EC2 インスタンス」は、高いI/O性能を要求するアプリケーションでの利用を想定したインスタンス。今回提供が開始された「ハイ I/O クワドラプル エクストラ ラージ」では、8仮想コア(合計で35ECU)、60.5GBメモリ、10Gigabit Ethernet(GbE)、2TBローカルSSD(1TBボリューム×2)といったリソースを利用できる。

 I/O性能は、PVM(準仮想化)の場合で12万ランダムリードIOPSと1万~8万5000ランダムライトIOPS、HVM(ハードウェア仮想化)もしくはWindows AMIの場合で9万ランダムリードIOPSと9000~7万5000ランダムライトIOPSが期待でき、特に、CassandraやMongoDBといったNoSQLデータベースをホストするのに向くとのこと。

 ただしこのインスタンスで利用されるSSDストレージは、インスタンスを停止させるとデータが失われる点に注意が必要。リブートをしてもデータは保たれるほか、ある程度の耐障害性も持つとのことだが、AWSでは定期的なAmazon S3へのバックアップを推奨している。

 また、「ハイ I/O クワドラプル エクストラ ラージ」インスタンスは単独で立ち上げて使うことも、プレースメントグループを作成して複数のインスタンスを10GbEで接続して利用することも可能だが、現時点では異なるインスタンスタイプをまたがって単独のプレースメントグループで利用することはできない。

 利用可能なリージョンは米国東リージョンとヨーロッパ西リージョンで、1時間あたりの価格はそれぞれ3.10ドル、3.41ドル。東京リージョンを含むほかのリージョンでは、今年度中に利用できるように計画しているとのこと。

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(石井 一志)
2012/7/20 13:38