日立、機器のライフサイクル管理を実現するSaaSサービス


 株式会社日立製作所(日立)は13日、さまざまな機器を製造・販売する事業者向けに、機器の製造・販売・稼働・保守などの情報を収集・蓄積し、その情報を共有することで機器のライフサイクル管理(LCM)を実現する、SaaS型機器LCMサービス「Global e-Service on TWX-21」を発表した。7月19日より申込受付を開始し、9月3日より提供する。

 同サービスは、日立グループで建設機械事業を担う日立建機が、各種機械の稼働情報を多種多様なデータで提供するサポートサービス「Global e-Service」を活用したもの。世界100以上の国・地域で運用されており、20言語をサポートするという。

 同サービスでは、「Global e-Service」の提供基盤として、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」の1つである企業間ビジネスメディアサービス「TWX-21」のSaaS事業支援サービスを利用。SaaSとして「Global e-Service」の機能を提供する。

 「Global e-Service」では、製造・販売した建設機械について、製造年月日や仕様、販売代理店などの機械自体に関するデータのほか、機械の稼働状況などをリアルタイムに監視する。これらの情報は、日立建機グループの従業員のほか、各国・地域の販売代理店やユーザーも閲覧でき、機械のメンテナンス時期や保守部品の調達といったサービス事業の最適化を実現。ユーザーが所有する機械の故障を減らすことで、ユーザーの作業遅延などを極力抑えられるという。

 また、SaaSで提供するため、最短約1カ月で導入できるほか、運用リソースなどのコストが削減可能のこと。

 同サービスを活用することで、農業機械、医療機器、工作機械などを製造・販売する企業や販売代理店などは、販売した機器のLCMが容易となり、メンテナンスなどのアフターサービスを拡充できるほか、取得した情報分析し、設計・販売・保守部門などで活用することで、新製品開発などにも役立てられるとしている。

 日立は、同サービスで2015年度までに約17億円の売り上げを目指す。

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(川島 弘之)
2012/7/13 13:00