富士通、オンプレミス型のビッグデータ活用システムソリューション


 富士通株式会社と株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズは10日、オンプレミス型のビッグデータ活用システムソリューション「Enterprise Big Data Analysis」を発表した。価格は180万円/月からで、8月1日より提供を始める。

 同ソリューションは、ビッグデータ活用に必要なソフト、SI、システムの運用・保守などを統合したソリューションとして、オンプレミスが他システムに向けて提供するもの。ビッグデータの分析処理やストリーミング処理など、顧客が求める利用シーンごとに最適化したモデルを提供する。2012年1月に発表したパブリッククラウド型の「データ活用基盤サービス」や、4月に発表したビッグデータ活用を支援するソフト群と補完しあう新サービスという位置づけ。

特長と提供モデル

 特長は、ビッグデータの利用シーンごとにシステム構成をモデル化した点。「データ分析処理モデル」「バッチ処理モデル」「ストリームデータ処理モデル」の3種類を用意し、各モデルに合わせてソフト、SI、運用・保守を統合・最適化している。このため、通常要件確認から3~4カ月かかるシステム開発が最短1週間で済むという。

 「データ分析処理モデル」は、ビッグデータの収集・蓄積、データ抽出・集計のほか、統計分析や予測分析が行えるシステムモデル。プログラム開発不要で簡単にデータハンドリングができるツールを用意(オプション)している。ユーザーの分析アプリケーション開発をサポートする技術支援サービスも提供する。

 「バッチ処理モデル」は、データ量増加などにより処理時間がかかっている既存システムのバッチ処理をオフロードするシステムモデル。既存システムとのデータ共用型のため、データの移動を伴わずに本システム側に処理をオフロードできる。

 「ストリームデータ処理モデル」は、センサーデータなど大量に発生するストリーム型データの分析と制御を行うシステムモデル。

 各モデルのソフトや導入するハードウェアの運用・保守を含めて、月額サービスとして提供するのも特長。まずは試行したい顧客にも最適で、例えば基本システム構成の場合、コストは約1/5に削減可能という。

 また、オンプレミス型なので、既存システム・データとの連携や、導入済みハードを活用することが可能。自社内から外に出すことが難しいデータを活用したい顧客や、既存システムと連携することで新たな価値を見出したい顧客もビッグデータが活用できるとしている。

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