日立、ノート型シンクライアント端末などクライアント仮想化製品を強化


FLORA Se210 RK3

 株式会社日立製作所(日立)は5日、シンクライアント端末「FLORA Seシリーズ」のラインアップに、ノート型「FLORA Se210 RK3」を追加すると発表した。また、デスクトップ型「FLORA Se330」の機能を強化したほか、クライアントブレードでも新製品を提供する。

 新たに提供される「FLORA Se210 RK3」は、省電力機能を充実させたノートPC型シンクライアント端末。消費電力のピークシフト機能や、最大消費電力を指定値以下に抑える機能などを搭載しており、電力需給のピーク時に、ユーザーに大きな負担をかけることなく節電対応できるという。また、CPUにAMD製のE2-1800 APU(1.70GHz)を採用し、標準バッテリで約6時間のバッテリ駆動を実現。オプションの大容量バッテリでは約12時間の長時間駆動が可能という。

 さらに、1366×768ドット表示可能な13.3型液晶を搭載し、従来製品と比べて表示解像度を30%以上向上。筐体の厚さについても22.9~24.9mmと30%以上の薄型化を実現し、使いやすさと携帯性を両立させた。

 OSは最新の組み込み向けOSであるWindows Embedded Standard 7 SP1、メインメモリは2GBで、重量は約1.34kg。

 価格は12万750円からで、7月27日の出荷開始を予定する。

 デスクトップ型シンクライアント端末の「FLORA Se330」についても、OSにWindows Embedded Standard 7 SP1を採用。また、OSやドライバの設定を導入企業側で最適化できる「プレーンOSモデル」を用意する。さらに日立製の「ソフトウェア・パッケージ・ライセンス」を同時に購入することで、ユーザーによる内蔵フラッシュメモリへの書き込みや、USBポートなどからのデータ入出力を抑止でき、強固なセキュリティを実現するとした。本体価格は5万400円から。

 一方、クライアント環境を実際に動作させるクライアントブレードでは、CPUにCore i3-2120T(2.60GHz)を採用した「FLORA bd500 X9モデル」を新たに提供する。42Uラックに最大320台を搭載できる高い集積度など、従来の「FLORA bd500」の特長を継承しつつ、CPUの強化やメモリ搭載容量の拡張(最大16GB)によって基本性能を向上させ、64ビットOSへの対応を強化した。価格は11万3400円から。


FLORA Se330FLORA bd500ベースユニット
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