三洋化成工業、海外連結子会社の業務システムを刷新、TISのクラウド環境上でSAP ERPを稼働へ


 三洋化成工業株式会社とTIS株式会社は6日、三洋化成の海外連結子会社の基幹業務システムを統一し、TISのクラウド環境上に構築すると発表した。2013年1月より第1期システムが稼働する予定で、新システムの構築と、クラウドサービスを利用したサーバー、ネットワークの導入・運用をTISが支援する。

 グローバルに事業を展開する化学メーカーの三洋化成工業は、従来、海外拠点ごとにシステムを導入し、会計業務などを運用していたが、このたび海外連結子会社の業務およびシステムの標準化・多言語対応と、将来的なIFRS(国際会計基準)に耐えうるグローバル標準への対応を見据えて、システムの刷新を決断。基幹業務ソフトには、ERP市場で高いシェアを持ち、グローバルでのシステム構築で信頼性が高いSAP ERPを選定した。

 一方、製造業を中心としたグローバル展開企業へのシステム構築と、SAP ERP導入に関する豊富な実績を有することなどから、導入のパートナーとしてTISを選択。新システムの構築にあたっては、TISが持つオリジナルの製造業向けグローバルテンプレートをベースに、「海外連結子会社システム業務のグローバル標準化を行う」「各国の税制要件に対応する」といった、三洋化成工業独自の要件を実装する。

 また基盤としては、クラウドサービス「TIS Enterprise Ondemand Service」を利用。構築のテスト環境から本番稼働までをクラウド環境で実施し、稼働後のシステム管理もTISのデータセンターにて一元化する運用体制を実現するとした。

 なお、今回の新システムが導入されるのは、中国・タイ・米国の3カ国7拠点で、2013年1月には第1期システムが中国で稼働する予定。その後は、5月にタイと米国で順次導入が進められる計画になっている。

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