日本HP、安全性が高い立地の「北九州データセンター」をオープン、同所での災害対策サービスを提供


 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は24日、「北九州データセンター」を5月25日に正式オープンすると発表した。またこのデータセンターを利用し、「災害対策コンサルティングサービス」「災害対策構築サービス」「災害対策運用サービス」を提供開始する。

 北九州データセンターが位置する北九州エリアは地震発生率が低く、4大都市圏の中で自然災害のリスクがもっとも少ないほか、同センターの所在地は水害や土砂災害など、周辺の自然災害リスクも低いため、安全面で優れるのが特徴。また、北九州と福岡の両空港とJR、陸路からもアクセスできる利便性を備え、万が一の緊急保守の場合でも迅速に駆け付けられる点も優れているという。

 センター自身も、データセンター国際基準「Tier III」相当の設備を実装し、高可用性と拡張性を確保。空調設備を工夫して高密度サーバーへの対応も実現した。さらに、サーバールームをモジュール化しているので、需要に応じて常に最新スペックのデータセンターをリリースでき、必要に応じて順次拡張していける柔軟性を備えた。加えて、エコを意識した設備としては、IT排熱利用型の高付加価値植物栽培システムが導入されている。

 課金方式は、従来型データセンターのようなスペース費用+電力費用ではなく、電力量に応じた方式を採用し、使用した電力量分の金額を支払うだけでよいため、データセンター運用における電力コストの低減を実現するとのこと。

 今回、日本HPではこのデータセンターを用いて、従来は東京のデータセンターで提供していた災害対策サービスを提供し、より安全性を高める考え。具体的には、事業継続に必要なすべてのフェーズでコンサルティングを実施する「災害対策コンサルティングサービス」、災害対策用データセンターの構築に向けたサービスの「災害対策構築サービス」、災害対策用のデータセンターおよび運用サービスを提供する「災害対策運用サービス」を用意する。

 なお今後は災害対策サービスだけでなく、日本HPのアウトソーシング事業の基盤となる主力データセンターの一つとして、各種データセンターサービスを提供していく予定だ。

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(石井 一志)
2012/5/24 13:39