NEC、40℃環境に対応したx86サーバー9モデル~節電対策を支援


40℃環境対応モデルのラインアップ

 日本電気株式会社(以下、NEC)は16日、x86サーバー「Express5800シリーズ」において、40℃環境での動作保証を行う新モデルを発表した。タワー型、ラック型、ブレード型など9製品をラインアップし、5月25日より順次出荷開始する。

 NECでは従来、一般的なx86サーバーの動作保証温度を35℃としてきたが、昨今では省電力の観点などから空調温度を高めに設定したいという要望が増えており、これに応えるため、動作保証温度を40℃に引き上げたタワー型、ラック型の製品を一部提供してきた。今回提供される新モデルは、この拡充を図ったもので、設計段階からエアフローを見直すなどの対策によって40℃での動作保証を実現しており、高い空調温度設定でもきちんと動作するという。

 また新製品では、省電力性能に優れた最新CPUのXeon E5を搭載するほか、80PLUS取得の高効率電源など省電力パーツの採用、パワーキャッピング/ファン制御など独自の制御機能により、サーバー単体の省エネ性能も向上したとのこと。これによって、データセンターや企業において、空調などのファシリティ設備全体を含め、従来比で約30%の省電力化が可能としている。


詳細な電力管理の機能を備え、パワーキャッピングなどが可能

 従来はタワー型とラック型、モジュラー型の一部にのみ40℃環境対応モデルが用意されていたが、今回、ブレード型「Express5800/B120d」「同/B120d-h」「同/B110d」が提供され、これによって主要形態のすべてにおいて40℃環境対応モデルが利用可能になった。

 タワー型では、従来の省スペースモデルに加えて1ソケットタワー型「Express5800/T110d」と2ソケットタワー型「同/T120d」をラインアップ。ラック型については、最大26台までHDDを拡張できる2Uサイズの2ソケットモデル「Express5800/R120d-2E」など3モデルを提供する。


2ソケットのタワー型「Express5800/T120d」。オフィスでの利用を想定し、タワー型2モデルは、いずれも防じんフィルターを装着しているというブレードサーバーの40℃環境対応モデルラック型「Express5800/R120d-2E」

 なお新製品を含むNECの40℃環境対応モデルは、高温動作を保証する特別モデルなのではなく、通常のサーバーラインアップが高温での動作に対応したものであるため、40℃での動作保証があるからといって、製品価格が割高になるわけではないとのこと。

 価格例は、「Express5800/T110d」が12万8000円(税別)から、「同/R120d-2E」が32万4000円(税別)から、「同/B120d」が27万1000円(税別)から。


NECでは、サーバー以外にストレージやネットワーク機器なども高温動作対応モデルを用意しており、データセンターの節電対策をトータルに支援するとした
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