日立Sol、ゲーム感覚の学習支援システム「学習ワンダーランド」


 株式会社日立ソリューションズ(以下、日立Sol)は17日、リメディアル教育(大学教育に必要とされる基礎学力を補うための教育)向け学習支援システム「学習ワンダーランド」を発表した。18日より販売する。

 近年、文系・理系を問わず基礎学力の低下により、大学生が教学内容を十分に理解できず、学習意欲の低下・目標の喪失・学業不振という負の連鎖につながるケースが増えており、リメディアル教育の必要性が高まっているという。リメディアル教育では、個々人の段階的な学力に対応した習熟度別の学習を、教職員のきめ細かい支援の下で行うことが効果的と考えられている。

 そこで学習ワンダーランドでは、学生の意欲を引き出す学習環境と、教職員による学習サポート環境を提供する。また、学生が週間目標の設定を行い、個々のレベルや目標に応じた教材・問題・テストを使って学習し、目標や教材の学習状況、問題の正解率、テスト結果などの学習過程をまとめたポートフォリオを基に、教職員と学生がコミュニケーションを図ることで、目標への到達に導くものだとしている。

 最大の特徴は、学生が親しみやすいゲーム感覚のインターフェイスを採用した点。学習と指導を、学生はアバター、教職員は館に住む住人、問題の正解が鍵となり、宝箱をあけることでポイントを獲得しながら行う仕組みを採用。最終目標はワンダーランド内にある山の登頂といった設定をバーチャル世界で行う。

メイン画面館の画面

掲示板の画面ポイントランキングの画面

 その上で、作成したポートフォリオを基にPDCAサイクルを循環させることで、学生と教職員の双方向から学習力を把握し学習を支援する。

学習ワンダーランドのPDCAサイクル

 具体的な機能としては、強化系統図や科目ごとに達成度を示す「ポータル機能」、学習の週・期単位の目標・実績を登録する「目標管理機能」、講義の出欠登録やアンケート、予習・復習などが可能な「授業支援機能」、「eラーニング機能」、「ポートフォリオ機能」、教職員と学生の双方向による「コミュニケーション機能」、「アバター機能」、「ポイント・ランキング表示機能」などを備える。モバイル端末からの利用も可能だ。

 価格は315万円。保守サービスが47万2500円。

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(川島 弘之)
2012/4/17 14:24