日本HP、AMD Fusion APUを搭載したシンクライアントのフラグシップ製品~4画面出力対応モデルも


HP t610 PLUS Thin Client

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は5日、シンクライアント端末「HP t610 Thin Client」(以下、t610)と、t610を拡張した「HP t610 PLUS Thin Client」(以下、t610 PLUS)を発表した。グラフィックス性能の高い端末として、CADや金融ディーラーなどの企業に最適なほか、デジタルサイネージ、医療分野の専用端末、公共施設や店頭でのクラウド端末としても活用できるという。価格は4万4100円から。

 t610/t610 PLUSは、AMD Fusion APUのT56N(デュアルコア、1.65GHz)を搭載し、仮想環境でも通常のPCと同様の高いパフォーマンスを発揮可能な、シンクライアント端末のフラグシップモデル。グラフィックス機能も、T56Nに統合されているRadeon HD 6320により、H.264やWMVなどのハードウェアコーデックに対応し、WMVファイルの再生能力が従来モデル比で約1.6倍に向上している。

 セキュリティ機能としては、シンクライアントとしては初めてという、NISTのガイドライン基準を満たすUEFIベースのBIOSとTPMモジュールを搭載。BIOSとTPMモジュールの連携により、外部からの情報改ざんなどの不正アクセスを防ぐとのこと。

 一方、PCI Expressを搭載するt610 PLUSでは、SSDを搭載できるほか、グラフィックカードの搭載が可能で、4画面出力にも対応する。

 t610のラインアップとしては、HP独自OS「ThinPro」搭載モデル、OSレスで管理不要のSmart Clientモデル、Windows対応アプリケーションが使えるWindows Embedded Standard 7モデル、Windows Embedded Standard 2009モデルなどを用意する。

 価格例は、t610のThinPro搭載モデルとSmart Clientモデルが4万4100円、Windows Embedded Standard 7モデルが5万6700円から。またt610 PLUSはWindows Embedded Standard 7を搭載しており、通常モデルが7万1400円、4画面出力対応モデルが8万1900円。

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(石井 一志)
2012/4/5 13:08