富士通のスパコン「PRIMEHPC FX10」が近畿大学に導入へ、私大での採用は初


 富士通株式会社は29日、近畿大学が富士通のスーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX10」の導入を決定したと発表した。生物理工学部を中心に、最先端研究に活用するとのことで、私立大学での採用は初めてという。

 「PRIMEHPC FX10」は、スーパーコンピュータ「京」とソフトウェア互換性があるスーパーコンピュータ。現在、文部科学省は「京」を用いる戦略分野として、「予測する生命科学・医療および創薬基盤」「新物質・エネルギー創成」「次世代ものづくり」などを挙げているが、近畿大学の生物理工学部での研究領域はこれらともよく合致しており、「京」と互換性のあるシステムが研究の発展に最適と判断して、今回の導入決定に至ったとした。

 今回導入される「PRIMEHPC FX10」は、ピーク性能2.5TFLOPSのシングルラックモデル。プロセッサは、「京」のプロセッサ「SPARC64 VIIIfx」をベースに性能を向上させた「SPARC64 IXfx」を搭載する。なお「PRIMEHPC FX10」で開発したソフトウェアは「京」でも使用できるため、将来、大規模なシミュレーションを行うことも可能とのこと。本格稼働開始は7月の予定。


SPARC64 IXfx「PRIMEHPC FX10」シングルラックモデル
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