EMCジャパン、さまざまな用途に対応可能なメインフレーム向け仮想テープライブラリ


EMC DLm6000

 EMCジャパン株式会社は21日、日本IBMのメインフレーム用OS「IBM z/OS」向けの仮想テープライブラリ「EMC DLm6000」を発表した。2GB/秒を超えるスループットを発揮可能で、競合他社の2倍の速度を持つ、業界最高クラスの製品という。価格は個別見積もりで、販売および出荷は同日より開始される。

 「EMC DLm6000」は、5.7PB(論理容量)まで拡張可能な、IBM z/OS向けの仮想テープライブラリ。従来、メインフレームユーザーはバックアップ/リカバリ、バッチ処理、DFHSM移行、アーカイブなど別用途のデータより業務への対応や、物理テープシステムの信頼性、パフォーマンスなどの問題に対処するため、ディスクシステムを含む複数のストレージシステム導入や追加を余儀なくされてきたという。しかし「EMC DLm6000」は、ディスクベースのシステムでありながら、IBM z/OSからアクセスするとテープ装置に見えるため、これまでテープで実行していたメインフレームのデータ処理業務を、高速に行えるようになる。

 また、組織によってはユニファイドストレージや重複除外システムが存在し、全部で3つのシステムを管理しなければならない場合もあった。しかしこの製品では、重複除外ストレージ「Data Domain DD890」、ユニファイドストレージ「VNX7500」の双方、もしくはどちらか一方をデータ格納先として選択可能。バックアップオペレーションの場合には、重複除外ストレージでデータを最小化し、ストレージ容量と転送コストを削減したり、DFHSM移行用などの特有なデータは、プライマリストレージに送られてほぼ即時に呼び戻しできるようにしたり、といったように、適切な管理が可能になるとのこと。

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(石井 一志)
2011/9/21 12:37