富士通、業務システムのクラウド移行支援を強化~“スリム化”サービスを提供


 富士通株式会社は11日、業務システムのクラウド移行サービス「APMモダナイゼーションサービス for Cloud」において、既存の業務システムを“スリム化”するサービスを発表した。APMモダナイゼーションサービス for Cloudの一部として、同日より販売を開始する。

 APMモダナイゼーションサービス for Cloudは、企業が持つ業務システムを、クラウド環境に移行するサービス。今回提供を開始するのは、移行に際して既存システムを“スリム化”するもので、富士通の社内システムでの実践で得たノウハウを活用するという。

 具体的には、アプリケーションの稼働状況を洗い出し、利用頻度が低いものなどの統廃合を行って、アプリケーションを集約するほか、データベースや不要テーブル、および重複している項目の統廃合を実施し、データベースも集約する。

 また、アプリケーション間、システム間、他社連携などのインターフェイスの利用状況から、使われていない項目やフォーマットを統廃合することで、インターフェイスを集約。さらに、画面・帳票の見える化により、利用していない画面・帳票の統廃合も行う。

 一方運用・保守についても、業務システムのサービスレベルを見直して適切なサービスレベルへ変更したり、標準的な運用保守プロセスを適用することによる作業の標準化を行ったり、といった対策により、見直しを実施する。

 企業がこうした対策を行うことにより、ハードウェアやミドルウェアの見直しとあわせ、段階的なクラウド活用やシステムの再構築、パッケージの適用など、既存システムの最適化を実現できるとしている。

 なお富士通によれば、社内実践では、アプリケーション数を約8割、帳票数を約6割削減した実績があるとのこと。

 価格は個別見積もりだが、例として、アプリケーションのスリム化が3メガステップで500万円(税別)から、サービス全体では、Visual Basic 6.0で構築された300画面(業務処理)、アプリケーション800本の業務システムをスリム化し、最新バージョンであるVisual Basic .NETへ再生した例で1300万円(税別)から、となっている。


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