富士通とキヤノン、クラウド型ドキュメントサービスの分野で提携


 キヤノン株式会社と富士通株式会社は3日、クラウド型ドキュメントサービスのグローバルに展開で協業すると発表した。キヤノンが富士通のクラウド基盤を活用するほか、富士通はキヤノンのサービスを国内や北米で再販するという。

 両社はこれまで、インターネットを利用した複合機やプリンタの遠隔保守サービス、キヤノン製品のライセンス認証管理システムなど、さまざまなシステムの構築・運用で協業してきた実績を持つ。また2010年2月には、印刷機器とIT機器の運用・管理サービス分野でも協業を発表している。

 またキヤノンでは、これまで培ってきたオフィスドキュメント処理関連技術や、キヤノンITソリューションズをはじめとした、グループ内のインターネットサービス関連技術、運用力を結集し、オフィス向けクラウドサービスを展開する意向を持っている。

 そのグローバル展開にあたって、今回、クラウド基盤「オンデマンド仮想システムサービス FGCP/S5」を展開している富士通と協業。キヤノンのクラウドサービス基盤「Canon Business Imaging Online」が持つ高い品質と堅牢性を確保するとともに、クラウド型ドキュメントサービスのグローバルでの展開を実現するとした。

 富士通は、自社のクラウドサービスと、ドキュメント関連技術に強みを持つキヤノンのクラウド型ドキュメントサービスを連携させ、販売を進める考え。まずは、キヤノンが日本で8月下旬、北米では年内から提供する「Canon Business Imaging Online 帳票・印刷サービス」を、富士通グループが日本・北米の両市場で順次販売を行っていくという。

 キヤノンにとっては、富士通の販売力を活用し、IT市場でのさらなる拡大をグローバル規模で推進できる点がメリット。また富士通は、オフィスの核となるキヤノンのドキュメントサービスを販売することで、顧客にトータルなオフィスソリューションを提供できるようになるとしている。

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