高機能保冷剤とSaaSで途切れなく温度管理、NECとトッパン・フォームズが実現


 トッパン・フォームズ株式会社と日本電気株式会社(NEC)は22日、高機能保冷剤「メカクール」を活用した付加価値サービスとして、SaaS型の温度管理トレーサビリティサービスの提供を開始した。医療・食品など、冷蔵や冷凍が必要な商品を扱う業界における保冷・輸送業務を支援する。

 メカクールは、トッパン・フォームズが開発した高機能保冷剤。-30℃までの保冷力を備え、保冷剤そのものが従来品よりも長持ち。オリジナルの保冷箱を使用すれば、約70時間以上の低温持続性を発揮する。品質保持に最適な保冷帯域(-30℃/-25℃/-20℃/-18℃/-10℃/-5℃/0℃/3℃)を長時間キープ。繰り返し利用も可能なので、使い切りのドライアイスにかかるコストを大きく削減できる。

 今回は、NECの温度・湿度・衝撃センサー付きRFIDタグを活用した「物流品質トレーサビリティ for SaaS」とメカクールを組み合わせ、保冷・輸送業務の品質管理を実現する。具体的にはメカクールと温度センサー付きRFIDタグを内蔵した、医療分野における検体や治験薬の保冷・輸送用特殊内箱付保冷箱や、食品の保冷宅配用3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)保冷箱を用意。SaaS型の管理画面上で温度・湿度・衝撃の記録データを参照し、出荷から納品まで途切れなく温度変化のトレースを実現する。

 「PaSoRi」「おサイフケータイ」対応の携帯端末を使って現地での品質チェックにも対応するという。

 トッパン・フォームズの売上目標は今後3年間で20億円。

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