スマートデバイスを安全に業務で使うためのアプリ群「CLOMO SECURE APPs」


統合管理パネル「CLOMO SECURED APPs MANAGER」
アプリ単位でのリモートワイプ・起動制限・メッセージ配信機能

 株式会社アイキューブドシステムズは13日、スマートデバイスの法人利用を支援するアプリシリーズ「CLOMO SECURE APPs」を発売した。

 同シリーズは、スマートデバイスの導入・運用を支援する「CLOMO MDM」に加えて、企業での本格的なビジネス利用を実現するため、ブラウザ「SecuredBrowser」、文書管理「SecuredDocs」、メーラー「SecuredMailer」、カレンダー「SecuredCalendar」、アドレス帳「SecuredContacts」という5種類のモバイルアプリを提供するもの。

 統合された管理パネルから、セキュリティ制限や各種設定のPush配信のほか、アプリ起動制限、アプリ内データ遠隔消去、任意メッセージ配信など、「アプリ単位での管理機能」を利用できるのが特徴。

 まずは先行して「SecuredBrowser for iPad」および「SecuredDocs for iPad」を発売する。対応端末はiOS 4.3以上のiPad/iPad2。

SecuredBrowser の仕組み
SecuredBrowser の管理パネルからはさまざまな制御を行える

 SecuredBrowser for iPadは、iPad向けのブラウザで、ホワイトリスト・ブラックリストにより、業務とは無関係なサイトの利用や、セキュリティ上問題のあるサイトへのアクセスを一括制御できるのが特徴。Webアクセス時に事前に指定したプロキシサーバーを強制的に経由させることも可能で、コンプライアンスに準拠したフィルタリング&ロギングを徹底できる。また、GmailなどのWebメールを利用する際に、ブラウザ上で閲覧したファイルをGoodReaderなど他アプリへコピーするのを防止できるほか、万が一端末を紛失・盗難されても、Push機構によりリモートからアプリ起動を防止することも可能という。

 価格は年間2520円/ライセンス。

SecuredDocs の仕組み

 SecuredDocs for iPadは、企業に蓄積されるファイルに対して、利用ユーザー・グループ管理、ファイルのアップロード・閲覧権限設定を、Web上のコンソールから行えるもの。専用クラウド上に構築された共有ファイルサーバー機構により、アップロードされたオフィス文書、動画などさまざまな形式のファイルをiPadから安定して閲覧できる。サーバーとの同期でローカルに大量のデータを保存できるため、万が一の紛失・盗難時のために、リモートワイプ機能を実装。こちらもデバイスすべてのデータではなく、アプリ内データに限定して削除できるため、個人所有のiPadでも柔軟な業務利用を可能にするという。

 価格は年間3780円/ライセンス。

 昨今、企業利用が進むスマートデバイス。端末からの情報漏えいなどを防ぐため、多くのモバイルデバイスマネジメント(MDM)製品が発表されているが、iOS向けMDMに関しては、ユーザー操作によって任意にMDM管理下から抜け出すことが、iOSの仕様として可能となっている。一度MDM管理外となった端末上で、GoodReaderやDropboxを利用された場合、そこからの情報流出を防ぐ手段はなく、「スマートデバイスの企業利用とセキュリティ機能が備わっていない個人向けアプリの間の溝を埋めることが課題になっている」(アイキューブドシステムズ)という。

 今回のCLOMO SECURE APPsは、「アプリ単位での管理機能」により、こうした課題を解決するのが狙いで、CLOMO MDMとの併用で、企業における安心・安全なスマートデバイス利活用の促進を図る考え。

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