富士通、GPUコンピューティングソリューションを提供開始~性能検証による最適なシステム提案を実現


 富士通株式会社は14日、GPUコンピューティングソリューションの提供を開始すると発表した。PCワークステーションベースの小規模向けソリューションに加え、株式会社エルザジャパンとの協業に基づく、大規模GPUコンピューティングシステムの提供も行うとしている。

 このうち小規模なGPUコンピューティングのニーズに対しては、GPUコンピューティングカード「Tesla」などを搭載した、富士通のハイエンドPCワークステーション「CELSIUS R670-2」で対応。さらに、複数GPUを搭載した大規模GPUコンピューティングのニーズに対しては、同分野で実績のあるエルザジャパンと協力し、GPUコンピューティング製品、ならびに導入・運用サポートを提供するという。

 また、GPUコンピューティングに対応した構造・電熱解析ツール「ANSYS Mechanical」について、GPU上でのプログラム実行性能検証をサイバネットと共同で行い、14日付けで公開した。設備としては、2010年7月に開設した東京・港区の「PCクラスタ性能検証センター」を利用している。

 この検証では、ANSYS Mechanicalの代表的な解析モデルごとに、CPUのみによる解析プログラム実行性能と、CPUにGPUを追加した場合の実行性能を比較し、後者ではどのくらいの性能向上が見られるかを検証している。富士通ではこの結果をもとに、顧客が使う解析モデルにあわせて、GPUコンピューティングシステム、PCクラスタの最適なシステムを提案していく考えで、今後も自社の最新ハードウェアと解析アプリケーションの動作・性能検証を実施し、最適なシステム提案を行うためのノウハウを蓄積するとしている。

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(石井 一志)
2011/7/14 11:56