富士通とFJM、経営会計ソリューション「GLOVIA SUMMIT GM」を提供


 富士通株式会社と株式会社富士通マーケティング(以下、FJM)は12日、統合会計ソリューションの新版「GLOVIA SUMMIT GM」を発表した。グループ経営情報の統合により、グループ全体のタイムリーな経営判断とコスト削減を実現するという。販売は10月末より開始される予定で、価格は1ユーザーあたり40万円(税別)から。

 「GLOVIA SUMMIT GM」は、「GLOVIA /SUMMIT V」の後継製品で、高度なグループ経営管理を実現する経営会計ソリューション。従来会計では管理していなかった仕訳前の現場情報を、集約・変換作業を行わずにそのままの状態で取り込む機能を備えており、現場情報を含め、経営情報の一元管理を行うことができる。これによって、経営層と現場、本社とグループ会社、日本と海外など、さまざまな立場の人が同じ情報をもとに会話し、根拠の分析や確認が迅速にできるため、意思決定に基づいた具体的なアクションを迅速に取れるという。

 明細管理については、GLOVIA独自のインメモリアーキテクチャを用いて、月間1億件の明細情報をメモリ上で管理可能。さらに、財務会計や予算実績管理といった従来の会計業務に加えて、受注情報などを加味した将来予測や、ビジネス環境の変化に応じて定期的に予算を見直す「ローリングフォーキャスト」モデルを実現できる。

 加えて、業務データを取り込む際には、仕訳作成エンジン機能により、自動的に会計仕訳が生成されるため、業務システムごとの開発が不要になり、開発負荷の削減が可能。同機能では、日本基準とIFRSの仕訳を同時に自動生成することもでき、両基準の組み替えにかかる作業負担が軽減されるとしている。

 このほかグループ間取引では、一会社の取引入力から相手会社の取引を自動生成する仕組みを搭載したことで、決算業務効率化のボトルネックとなるグループ間取引の照合や差異分析などの業務を効率化できるとのこと。

 なお、日本固有制度への対応と合わせて、税制や商習慣を踏まえたIFRS対応を行え、日本基準とIFRSの乖離(かいり)が大きいとされる固定資産管理は、「GLOVIA SUMMIT FM」との連携で対応している。

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(石井 一志)
2011/7/13 06:00